サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「DRESS」のオヤジョ論とその欲望 カルチャー [女性誌速攻レビュー] 「DRESS」1月号 アラフォーはモテより「チヤホヤ」! 「DRESS」のオヤジョ論とその欲望 2013/12/23 16:00 女性誌速攻レビューDRESS 結婚に目くじらを立てて邁進する歳ではない(といいつつ毎号卵活特集してますが)から、自由に恋愛を楽しもうというスタンスが、「DRESS」初期の頃にはうっすら見て取れました。結婚に邁進しないのなら、そりゃあ1人にモテるのではなく、大勢からチヤホヤされる方がよいでしょう。どんな性格の悪い女だって、たった1人にモテればいいのなら、そいつにロックオンしてアプローチすればいいだけ。人間性はどうなのかと疑われる45歳差婚の某嫁みたいに経済力のある男をゲットしたりできる。けれど、社会に生きるアラフォーは、人間性や仕事ぶりで人に認められる、魅力溢れる人であるべきかと思います。 でもそれって、ちょっと変わったドレスを着ることで手に入るんでしょうか? 服で人は釣れても、惹きつけておけなかったら意味がないのでは? チヤホヤされたいのなら、海のように豊かな話題と、人に楽しく話をさせる「聞き術」の方が重要なのではと、疑問を拭いきれません。 オヤジョに認定された瀬古篤子さんという方も、「他人の価値観に左右されることなく、自分の意志で生きましょう」と言っていて、「他人からチヤホヤされるための服選びをしましょう」とは180度違うことを言っているように見えます。 「DRESS」に登場する女性たちが言うことは、皆一律に「他人の目を気にせずに自分らしく、美しく生きましょう」なんだけれど、編集部からの提案は、「他人の目が大事。周りに迎合しましょう」なんですよね。読者からのニーズなのかもしれませんが、目指すところ(ゲストに呼ぶ人材)とやってることに大いなるギャップを感じずにはいられません。 最後に、毎号チェックしてきた佐野元春さんの恋愛相談連載「街空ハ高ク晴レテ」ですが、今月号で初めてお勧めの1曲が掲載されていることに気付きました。「結婚のきっかけがなくなった」という相談に対して、Paul Simonの「Think too much」をというように、各質問に付き1曲ずつ挙がっているのですが、 ピックアップした理由がどこにも書いてないので、別に聞いてみる気にもなりません……。いっそのことなくしちゃってもいいんじゃないですかね? とツッコんで、今回のレビューを終わりたいと思います。 (増井涼子) 前のページ12 最終更新:2014/01/09 18:16 Amazon 『DRESS(ドレス)2014年01月号[雑誌]』 同じ敵を見つけることで読者から共感を得るスタイルに? 関連記事 突如「サイエンス」企画スタート! 知的に見られたい「DRESS」の悪あがき「DRESS」のバブリーなNY特集を吹き飛ばす、林家正蔵のイケてない一言あの「DRESS」がまともなアラフォー恋愛論!? 「理性を保って落ち着いた恋を」「アラフォーはステキ」というメッセージに隠された、「DRESS」の強烈な男目線バブルはまだ続いてる! シェアハウスに週末部活、休まない「DRESS」な女たち 次の記事 歳の差婚が引き寄せるトラブル >