『めざましテレビ』で「ノンコタニシ」!? 突然の関西ジャニーズJr.推しに「ステマ」の声
今回ツッコませていただくのは、12月12日放送分『めざましテレビ』(フジテレビ系)の「ココ調」コーナーで「進化するシブヤ語」として9位にランクインした「ノンコタニシ」。
何のことかわからない人も多いだろうが、これは関西ジャニーズJr.(7WEST)の小瀧望の愛称。彼の相性が「のんちゃん」であること、彼の憧れの赤西仁がアメリカで「ジン・アカニシ」と名乗っていることから、「ノン・コタキ」→「ノン・コタニシ」と名乗ったこと(※正確には、それを7WESTのメンバー・重岡大毅に『ザ少年倶楽部』(NHK BS)で暴露されたこと)がきっかけだった(しかし、本人がしばしば口にしている憧れの先輩は、Hey!Say!JUMPの山田涼介。赤西のことはてっきり「カッコいい(笑)」というネタだと思ってた……)。
ここまでの解説はおおよそ合っているが、この名前がネット上で独り歩きした理由は、実は別のところにある。
「FRIDAY」(講談社)に掲載されたオフショットの私服が、でかサングラス+迷彩柄ハット+ずり落ちデニムで、しかも、コンビニ袋を提げている様がなんとも面白かったことから、その画像がネット上のさまざまな写真に組み込まれ、遊ばれるようになったのだ。ちょうどお尻丸出しの某女性アイドルを某俳優が抱える画像が、「素材」としてさまざまな場所の写真に組み込まれ、遊ばれていたのと同じ状況だが、「ノンコタニシ」の方は悪く言われることがなく、大いに愛されているのが違いではある。
とはいえ、不思議なのは、『めざましテレビ』での不自然な紹介の仕方だ。コーナーの冒頭で「ノンコタニシって知ってますか?」と振り、ランキング9位から紹介するうちの9位。しかも、この「ノンコタニシ」のみが、渋谷の街頭での聞き取り調査がなく、顔写真と文字情報のみで紹介されていた。
本当に、実際に渋谷の街頭インタビューで「ノンコタニシ」を知ってる人、いましたか? 本当にちゃんと取材しましたか? さらに、「dr(デレ)=dr期などと使う」の例文では「ノンちゃんにdr期」という文言が。また、このコーナーの締めでは、こんな不自然な情報も添えられていた。
「ちなみに、ジャニーズ関西Jr.の神山智洋さんは『カミトモニシ』、平野紫耀さんは『エリンギプール』と言われているそうです」
もしかしてスタッフの中に関西ジャニーズJr.ファンがいるのだろうか。これにはネット上でも、ジャニーズファンの間から「知らない」「ステマ」という声が出ていた。ファンからまでも「ステマ」と言われるやり方、果たして本人たちに得はあるのだろうか。
小瀧望の写真が使われていただけに、事務所の許可があったのか、逆に売り込みなのか知らないが……。ちなみに、小瀧はジャニーズ事務所では少数の長身&甘いマスクで、しゃべりがうまく、笑いも取れ、先輩にも礼儀正しく、優しい性格から、嫌う人がほとんどいないタイプ。今、関西Jr.の中では桐山照史、重岡大毅らと並んで、最もデビューに近い1人だとも思う。
だからこそ、素材を大事に育てることに徹し、「ステマ」と思われるような強引な売り込み方で汚すことはやめた方が良いと思うのだが……。これがゴリ推しでないことを切に願う。
さらに、同コーナーでは「塩顔」について街頭で女性に聞いていたが、その女性のコメントは「~らしいです」という口調だった。女性たちの間から生まれた言葉というより、マスコミ発信だもんね。また、「了解」を「りょ。」と書くことについて、「了解」→43秒、「りょ」→18秒と、圧倒的に短い時間で入力できるなんて調査をわざわざしていたが、ケータイ・スマホでは、よく使う言葉は、頭文字一文字で候補に出るので、実際、「了解」は「1秒」ですよ? 『めざましテレビ』の調査は、瞬時にわかりそうなことまで丁寧に調べてくれて、すごいなあと思いました。
(田幸和歌子)