カルチャー
[不定期連載]同じアホなら、見るだけで。
人間に媚びまくるロボットたちの宴! 『2013国際ロボット展』に漂う哀愁
2013/12/01 16:00
電球のスイッチを押してつけたり消したり
「部長、いつまでこれやればいいんですかねー」
何の文句も言わず、ただただ言われた作業を繰り返すロボットたちを見ていると、「ブラック企業」という言葉が頭に浮かんでくる。君たち、休みはもらっているかい? 残業代は出してもらっているのかい?
そして思わず見入ってしまったのは、真剣にお茶を入れ続ける彼である。
「お茶、いらないっスか? おかわり、どうっスか?」
竹の柱や傘の柄を上手に避けながら、クネクネと動いてひしゃくを操り、お湯を汲み取り、茶碗に注ぐ……実際にお湯はないので振りだけ。この、彼の動きはどこかで見たような……?
基本的にはきびきび動くのだけれど、お湯を汲む時、注ぐ時だけユルリと丁寧な動きになる。そしてまた超速移動。……これは……。これは、そう! なにかに没頭していらっしゃる、秋葉原界隈にたくさんいらっしゃる方々の動きだ! ヲタク動だ! 秋葉原の方々はロボットに憧れてあのような動きをしているのか? それともロボットが彼らのマネをしているのか? そう思うと、ガラスケースの中で働いているロボットたち全員が、秋葉原で捕らえられてきた可哀想な人たちに見えてくる。……頑張れ、あこぎな人間どもに負けるな……!
ちなみに産業用ロボットというのは、部品を組み立てたり移動させたり、主に工場でモノ相手に働くロボットのことのようである。一方で「サービスロボット」は、人間を相手にするロボットで、人型をしていることが多いようだ。
(左)えいしょ、えいしょ。災害時に壁を登ってくれるロボット
(右)「チラっ、目線いくっスよ!」
「……」
スマホを搭載して動くロボット……のはずが、現地で突然ご機嫌斜めになり、無言に。たまにこういうストライキロボットもいるようだ。