「秋元康は乃木坂46までねじ込む気だった」AKBグループ『紅白』侵略の裏側
「ジャニーズ枠」「演歌枠」など、特定のプロダクションや音楽ジャンルの“出場枠数”の存在が語られるようになって久しい『NHK紅白歌合戦』。第64回となる今年は、女性アイドル枠ならぬ“AKB枠”という言葉が飛び出した。初出場から6回目となる本家AKB48だけでなく、昨年初出場となったSKE48、さらに今年はNMB48まで選出されたからだ。
「ジャニーズと48グループ以外のアイドルは、ももいろクローバーZのみ。かつては『紅白』の常連だったモーニング娘。の復活も期待視されていましたが、当確ギリギリで落選。ここまで48グループが幅を利かせてしまうと、来年以降もモー娘。の出場は厳しいのでは。一度増やしてしまったAKB枠を、NHK側がそうたやすく減らせるとも思えません」(芸能ライター)
しかし、1990年代後半から2000年代前半にかけて、アイドル枠はモー娘。関連で埋め尽くされていたものだった。02年には、本家のモーニング娘。だけでなく、藤本美貴、松浦亜弥が出場。所属事務所アップフロントからは五木ひろしも加えて、同一プロダクションから4枠も選出されていたのだ。
「この時代は、ジャニーズ枠もSMAPとTOKIOの2枠のみで、まさにアップフロント黄金期でした。しかし昨今のモー娘。は、肝心の売り上げもAKBには遠く及ばず、またメンバーにしても知名度があるのはリーダーの道重さゆみくらい。OBたちの芸能界での活躍や露出もむなしく、結局6年ぶりとなる再選は果たせませんでした」(同)
ネット上でも「AKBが3枠も独占するのなら、モー娘。を出してほしかった」「関連グループは1つにまとめるべきでは」と、モー娘。の落選を惜しむ声が多数見受けられる。48グループはさらにHKT48、SNH48などを有し、売り上げではほかのアイドルを圧倒しているだけに、今後も枠が増設される可能性は大いにある。
「秋元康は、今回の『紅白』に、AKBのライバルユニットといわれる乃木坂46を出場させようと、相当プッシュをしていたそうです。しかし48グループが、これ以上の増枠となると、アーティストや演歌枠など他枠数の変更まで必要となる。昨年度からはK‐POPが完全撤退とあって他枠への影響は少なかったですが、今後はアイドル枠の増加に、他ジャンルのアーティストが恐怖する事態になるかもしれません」(週刊誌記者)
AKBスタート時から運営を担う電通、戦略を担当する大手芸能プロKの幹部、そして各メンバーの所属プロダクションと、売り上げ以外の点でも無双状態のAKB。来年以降も『紅白』の枠を侵略し続けていくのだろうか。