コラム
【連載】彼女が婚外恋愛に走った理由
「彼の奥さんの流産祈願に行きました」裏切られた女が、婚外恋愛を続ける理由
2013/11/05 16:00
■妻にも、母にもなりたくない
愛美さんの祈願は叶わず、彼の妻との間に産まれたご子息は元気に成長し、来年の2月には、弟か妹も産まれるそうだ。婚外恋愛に本気に向き合う愛美さんは、ある意味彼の“二度目の裏切り”を、冷静でいられるはずがない。筆者は思わず、こんな質問をしてしまった。
「それでもまだ、オンナでいることを選ぶんですか?」
愛して、裏切られて、それでもまた愛し続けることに、愛美さんが疲弊しきっても無理はない。しかし、愛美さんは「はい」と答えた。
「だって男たちが自ら求めるのって、母でも妻でもないから。オンナでい続ければ、彼はずっと私のところに戻って来るでしょう?」
双方の家庭にバレずに続けるのが、婚外恋愛のルール。しかしそれを守るには相当な覚悟が必要だ。愛美さんがそうであったように、老後のことまで考えながら、相手の家のこと、そして自分の心に折り合いをつけなくてはならない。
幸せな結婚がしたい、子どもがほしい、けれど「可愛い女でいたい」。そんなすべての願望を叶えるなんて、所詮無理な話だ。だから愛美さんは、あらゆる犠牲を払ってでも女でいることを選んだのだろう。果たして愛美さんは、いつまで「可愛い女」でいられるだろうか。
(文・イラスト=いしいのりえ)
最終更新:2015/08/11 17:47