「彼の奥さんの流産祈願に行きました」裏切られた女が、婚外恋愛を続ける理由
婚外恋愛カップルは、一度交際に発展すると長く続く場合が多い。独身同士のカップルとは違い、明確なゴールがないからだ。独身の場合は交際の先に“結婚”を考えるけれど、婚外恋愛の場合はその必要はない。そして交際が終わる理由のほとんどが「夫にバレた」「相手の妻にバレた」というもの。
そんな不可抗力により終わった婚外恋愛は、どうあがいても復縁することは難しい。だから、心に折り合いをつけるしかない。 一番未練が残る別れの理由は、愛する彼が「妻」を選んだ場合ではないだろうか? 妻を裏切り、自分を愛してくれた彼なのに、最終的には妻の元へ帰っていく。これほど女として屈辱的な理由はない。
今回お話を伺った愛美さん(仮名)は、偶然にも筆者と同じ38歳だった。フェミニンなワンピース姿にふんわりとしたセミロング。小動物系の可愛らしい顔立ちをした、“妹系”のルックスをした女性だ。そんな彼女が「私、彼の奥さんの流産祈願をしに行ったんですよ」と笑いながら話す姿を見て、正直、背筋が凍りついてしまった。
■婚外恋愛のきっかけは、夫への復讐
愛美さんが婚外恋愛に足を踏み入れたのは28歳の頃。26歳で結婚してから1年足らずで婚外恋愛に走った理由は、ご主人の浮気がきっかけだった。大学の同級生で、愛美さんが22歳の頃からの付き合いであるご主人は、当時、同じ大学に通う女友達の彼氏だった。
「卒業後に再会して付き合うことになったんですが、何度もくっついたり離れたりしていました。彼の元カノと夫は、その間もずっと友人関係でした。当時私は、本当にただの“友達”だと思っていたんですが……」
逆ドリカム状態の三角関係。第三者から見れば、「絶対元カノとも続いてる」と疑わずにはいられないが、当事者の愛美さんは、まったく疑わなかったそうだ。
「でも、ご主人とご友人は “してた”んですよね?」
そう問いかけると、亜美さんは静かに頷いた。
「だから、私が浮気した最初のきっかけは、旦那への復讐だったのかもしれません」
ご主人と、元カノである友達との不倫を知ってからの愛美さんは、出会い系サイトを駆使して婚外恋愛を重ねたという。その遍歴を訊ねてみたところ、想像以上の数値を言い放った。
「10人以上……詳しく数えていないから、もしかしたらもうちょっと多いかもしれませんね。今の恋人と出会う前には、“一度きり”の人も大勢いましたし。ようやく恋人同士になれたと安心していても、数回デートを重ねてから途端に音信不通になったりもしましたね。性欲のはけ口としての男性がほしかったわけじゃない。心も身体も通い合える“恋人”を探していたんです」
平然とした顔で答えた愛美さんに、驚いてしまった。愛美さんは、出会い系サイトに登録し、レスポンスのあった男性へ片っ端からメールを送り、逢瀬を繰り返す日々を10年近く続けたという。そして30代後半になってようやく辿り着いた相手は、3つ歳上の今の“恋人”だった。
「偶然にも、旦那の取引先の会社の方だったんですよ」
ご主人の取引先でもあるIT企業で、技術者として働いていた彼と知り合った。愛美さんの婚外恋愛相手は、マラソンが趣味のサラリーマン。同い年の妻を持つ、ごく普通の妻帯者だった。