海外
【教えて! ゴシップマスター】

C・イーストウッドやR・ギアも! グレー・ディボースは、どうしてはやっているの?

2013/11/04 14:30
精力が衰えないっていうのも考えもの

――日々、猛スピードで状況が変わっていく海外セレブのゴシップ。セレブの名前も覚えてないうちに次から次へと事件・騒動を起こされても追いつけないよ~と嘆くアナタに、サイゾーウーマンが誇るゴシップマスターが“読んですぐわかるセレブの今NOW”をお伝えします!

【今回のお題】どうしてセレブの熟年離婚が増えているの?

 近年、大物セレブの熟年離婚が増えています。今年8月末にはクリント・イーストウッド(83)が結婚17年目になる2番目の妻と、9月には結婚11年になるリーチャード・ギア(64)が、それぞれ離婚に向けた手続きを行っていることを発表。さらにキム・カーダシアンの実母クリス・ジェンナー(57)までもが別居を発表し、メディアは大騒ぎ。どうしてセレブの熟年離婚が増えているの?

【ゴシップマスターの答え】

 現在、アメリカのタブロイド紙でお祭り騒ぎとなっているクリス・ジェンナーとブルース・ジェンナーの別居報道。キム・カーダシアンら3人の娘たちをリアリティ番組で有名にさせた「一族の女帝」であるクリスと、再婚相手であるオリンピック金メダリストのブルースは、“常識外れの変わった夫婦”として知られていましたが、結婚生活22年と長続きしており、仲睦まじい夫婦とみられていました。ここ数年は不仲説が流れたものの、一族が団結して断固否定。ところが先日、一転して、「実は別々に暮らしている。別居という生活スタイルは自分たちに最適だ」と発表したのです。

 クリスとブルースの夫婦仲はかなり前から破たんしていたそうですが、まだ成人していない2人の娘たちのため、また大金を稼げるリアリティ番組のため、隠し続けてきました。婚前契約を結んでいない2人は、面倒な離婚手続きには着手しておらず、今、あえて別居を発表する必要はなかったのではという声も上がっています。それを、このタイミングで発表したのは、流行に乗って話題集めをするという打算があったから。その流行とは、すばり「グレー・ディボース」。50歳以上の熟年夫婦の離婚、です。

 アメリカでは数年前から熟年離婚が増加しており、セレブの中にもグレー・ディボースするカップルが目立つように。2008年にモーガン・フリーマン(当時71歳)が結婚24年になる妻との離婚を発表。09年にメル・ギブソン(当時53歳)が30年間連れ添って7人の子どもをもうけた妻との離婚を発表、10年にアル・ゴア元副大統領(当時62歳)が結婚40年になる妻との離婚を発表。アルは妻との間の4人の子どもだけでなく孫も2人いるため、ことさら大きな話題になりました。

 そして今年に入り、空前の「グレー・ディボース」ブームが到来。4月には結婚20年になるジェーン・シーモア(62歳)、7月には結婚30年になるデンゼル・ワシントン(58歳)、クリント・イーストウッドに至っては夫婦双方の浮気が離婚の原因とされているため、「80を越えて、どこまでお盛んなんだ!?」と世間を驚かせました。

 なぜ、アメリカではこれほどまでにセレブの熟年離婚が増えているのでしょうか? 大手メディアがこぞって組んでいる「グレー・ディボース」の特集記事を分析してみると、このブームを巻き起こしている理由は、大きく分けて4つあることが見えてきました。

1.不満の多いベビー・ブーマー世代だから

 離婚大国と呼ばれるアメリカですが、ここ数年は離婚率はほんの少しですが下がっています。しかし、統計によると、50歳以上の離婚率は確実に上昇。米大手新聞「ニューヨークタイムズ」によると、50歳以上が離婚する割合は、50年前はたった2.8%だったのが、00年は11.8%、11年には15.4%とぐんぐん上昇。米国地域調査では、11年、過去1年に離婚した人の28%以上が50歳以上だったという結果がでており、離婚した4人に1人が50歳以上だったという事実は世間に衝撃を与えました。「婚姻年数が長ければ長いほど、離婚する確率は下がる」という方程式は、無残にも崩れ去ってしまったのです。

 なぜ50歳以上の離婚率が上がってきているのか。それは、彼らがベビー・ブーマー世代だからだと言われています。1946~59年生まれのベビー・ブーマー世代は、自分の親世代と比べて生活水準が低くなったと感じており、「ハッピーリタイアメントなど夢」と不満タラタラ。“こんなはずじゃなかった”という思いは、長年生活を共にしてきた配偶者にもぶつけられ、「残りの人生を少しでもストレスなく、幸せに過ごせるように」と離婚を決意するのだとか。金銭的に恵まれているセレブも、このようなベビー・ブーマー気質を持つため、「残りの人生は、本当に好きな人と好きなことをしたい」と熟年離婚してしまうのでしょう。

2.子育てから解放された後の人生を充実させたいから

 日本でもいえることですが、アメリカでも子どものために離婚を思いとどまる親は多いとされています。若い頃は険悪だった夫婦も、我慢を重ね、子どもが自立するころには「もう年なのだし」と互いに妥協できるようになり、離婚する気はうせている、というのがこれまでのパターン。

 しかし、今の50代・60代はとてもエネルギッシュ。「子育てから解放された後も、人生はまだまだ続く」「残りの長い人生、配偶者と過ごすのはゴメンだ」と強気に思うよう。子が巣立ち、配偶者とじっくりと話し合える時間ができたこと、思いっきりケンカできるようになったことも、離婚に拍車をかけているともいえるでしょう。子だくさんで保守的なセレブカップルが、サバサバした感じで熟年離婚を決断するのは、このケースが多いようです。

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