コラム
角川慶子の「シロウトで保育園作りました」第50回

開園2周年、育児放棄に過保護……これまでに出会ったトンデモ親子たち

2013/09/21 16:00
小学生もいる保育園なので、子どものあだ名を管理するのは無理かと思いますよ、お母様

 シロウト保育園、オープンして2年がたちました。右も左もわからない状態から始めましたが、大きなトラブルはなく、無事毎日が過ぎていっています。会社としては着実に大きくなり、まだ先ですが再来年9月を目標に2号園をオープンさせる予定でもあります。

 「駒沢の森こども園」は最初からスタッフがいたので、箱と園児を集めれば成り立ちました。ですが、これからは採用も私の仕事となり、いろいろと考えることが多そうな予感。なまじいろんなものが視えてしまうので(霊視)、困りものなのです。一般的には、いいエネルギーの人だけを入れれば問題ないと思われがちですが、プライベートに問題のある人をあえて入れる方が、会社としてうまく行くこともあります。例えば、面接で旦那が家にお金を入れなくて困っているビジョンが見えたとします。そのような経済的問題を抱えている方が、がんばって働きますし、残業を喜んでやってくれますよね。これも程度問題で、負エネルギーは子どもに悪影響がありますし、負エネルギーのところへは人もお金も集まりません。本人はプラスエネルギーなのに、暗い部分があって、それが就業意欲につながればいいという感じです。

 事務&営業に関しても、私が両園を行ったり来たりになるので、誰か入れないといけなくなると思います。先日、友達に「学歴不問、頭の回転が早くて、エクセル・ワード・パワーポイントが最低限使えて、中の上以上のビジュアル、とにかく女性と話すのがうまくて、できれば子持ち」という条件で探してもらったら、元有名スカウトマンを紹介してくれました(笑)。スカウト時代は毎月300万円ぐらい稼いでいたそうです。確かに条件にぴったりですが、月給に差がありすぎなのが心配。基本給+契約数の歩合にしても、たかが知れてますからね。霊能者で女優のあいはら友子さんには、「角川さんが背伸びをしてこのまま続ければうまくいく、人まかせにしたら潰れる」と助言されているので、とにかく私自身が毎日出勤するしか道はないようです。

■振り返ってみれば、こんなこともありました

 今回は、この2年間で出会ったトンデモ親子を紹介したいと思います。保育園を経営していたら、普通のことじゃ驚かなくなりましたよ(苦笑)。

●自転車の前かごにタオルを敷いて、1歳(当時)の子どもを乗せてきた母親。荷物を入れるかごなので、もちろんシートベルトなし、ヘルメットなし。子どもが動いたらジ・エンド。さすがに注意しましたよ。1カ月後、子どもを乗せられるママチャリを購入していましたが……無事でなにより。

●靴が小さくなっているのに、買ってくれないバーキン母。子どもは当時2歳。どんどん成長するので、靴はすぐ履けなくなります。何度も「痛がっているので、新しい靴を買ってあげてください」と頼んだところ、最後は来なくなりました。子どもの靴は買わないのに、自分はバーキンの黒と茶色の2つを持っている母親。育児放棄を疑いました。痛いと訴えているのに、サイズの合わない靴を履き続けさせていることは、十分虐待の域。

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