美容・健康
覆面調査員が行く!

「これは好転症状」連発、超怪しげな小顔&全身骨格矯正潜入談!

2013/09/09 22:00

 しかし、駅からトボトボ歩いて約8分、店の付近でもう一度電話をすると「前のお客さまがいるので、コンビニの前で待っていてください」とのこと。不安的中。なんだそりゃ。超怪しげな匂いがプンプン。しばらくして、ややホスト風の男性登場。「こちらです」と案内されたのは下町の普通の一軒家。じぇ、じぇ! である。もちろん看板らしきものも一切ない。扉をガラガラと開けると、「こちらです」と2階に案内される。そこには、6畳間に鍼灸院などでよく見る電気の機械+施術台が設置されていた。

 「電流を使うなんて聞いていないぞ!?」と驚いていると、いきなり顔をじっと見つめてくるホスト風の男性。「……顔に歪みがあります。この調整をしましょう。顏が歪むってことは、背骨や骨盤の歪みもあり、体の不調につながります」と、早速不安を煽るようなコメント攻撃が始まった。「そりゃあ歪みがまったくない人間なんていないだろうよ」と思いつつ、シートに体の不調を記入し、施術に対する同意書らしきものにサイン。その後、iPadを使っての頭蓋骨のつくりの説明を受け、早速施術開始と相成った。

 まずは仰向けになり、小顔矯正からスタート。あの鍼灸院でよく目にする機械をどう使うのかと聞いたところ、「微弱電流を与えながらお顔をマッサージする」という。だったら、先に「グ●ーポン」で説明しておいてくれよと思ったが、次の瞬間、顔面に衝撃的な痛みが走る。マジで痛い! それは、電流による痛みではなく、ゴリゴリと骨と皮膚を引っ張られることによる痛みだ。以前体験したカッサによる美顔も、筆者にとってはかなり痛かったが、今回も思わず「あっ、痛い」と叫び、ギブ寸前に。途中「右側から施術しましたので違いを見てください」と鏡を手渡されたものの、残念ながらその違いは自分ではわからず。ホスト風男性が「シワを消したいとか、なにか希望があれば」と自信満々のドヤ顔で言うもんだから、「鼻を高くして!」とオーダー。クーポン客だが、リクエストだけは一人前にさせてもらう。しかし、「ん……骨が柔らかいから、今回は無理」と断られてしまった。

 今度は全身骨格矯正に。施術中、世間話をしたのだが、なんでもこのホスト風男性は、広告業界でお仕事していたが、メタボを含む全身の不調が整体により解消、その感動から、かかりつけの先生に弟子入りすること3年、今年2月に開業をしたばかりとのこと。鍼灸師のように国家試験に合格し、看板をあげているワケではないようだ。

 最近ニュースで、体の歪みを正常に戻すのではなく、わざと悪化させるカイロプラクティック営業店があると知った。客が悪化を訴えても、「これは好転現象ですから、心配はいりませんよ」とはぐらかし、さらに不調が強くなったという客には、高額商品を売りつけるのだという。途中から「まさかこの店も」と、不安がよぎってしまった。

 だいたい、鍼灸院などでもよく見る機械で、微弱電流を背中に流していくのだが、これって保険治療なら数百円程度じゃないのだろうか? また、ホスト風男性は、「ソフトとか嫌いなんで……」と言いつつあちこち引っ張り、たまにポキ、コキと筆者の骨を鳴らすのだが、そのたびに、「今、肩が鳴ったでしょう? これは石灰沈着型五十肩だったようですね」と本棚の本を取り出し、ページをめくるのだから驚きだ。

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