カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「リンネル」10月号

「ていねいに生きたい」から休日は美術館へ……どこか空虚な「リンネル」の企画

2013/09/12 16:00

「リンネル」における理想の休日とは?

 「私の休日 行きつけの場所」というページを見てみましょう。「素敵なあのひと」の休日の行きつけの場所を案内するという企画。女優のマイコが、「どんなに仕事が忙しくても、ていねいに生きることを心がけているんです」と語り、行きつけの場所として原美術館(東京・品川区)を紹介しています。休日はいつも家事や靴磨きをしてから外出し、暗くならないうちに帰宅。家で映画鑑賞をしたり読書をしたりするそうです。

 そんなに特別なことをしているようには見えないので、なにをもって「ていねいに生きる」とドヤ顔で言っているのかサッパリわかりません。そもそも「ていねいに生きる」という言葉のウラには「ぞんざいな生き方がある」という意味が含まれており、人の生き方を評して得意になっているような人間であるという証しでもあります。そう思いませんか?

 マイコのほかには、モデルが自分で撮った写真を暗室でプリントしたり、着付け教室に通ったり、日傘作家のアトリエを訪ねたり、クラフトをしたりと「どんだけヒマ人やねん」とツッコミたくなる休日を紹介してからの、“早稲田松竹2本立て1,300円”というはずし芸を披露したり、文筆家が谷根千(谷中・根津・千駄木)を案内したりしていました。毎度「リンネル」はブレなしの内容です。こんなに文字通り“ゆるふわ”な世界を誌面で完璧に構築しているというのに、読者の部屋には中身を入れる当てのない空っぽの付録バッグが山となって、ただたまっていくばかり……。なんだかわびしいですね。
(亀井百合子)

最終更新:2013/09/12 16:02
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