ジブリ・宮崎駿監督の引退会見で、マスコミの視線を集めた某キャスター
先日、長編映画作品からの引退を発表したスタジオジブリの宮崎駿監督。6日、東京・吉祥寺のホテルで行われた会見には600名超のマスコミが殺到。巨匠の一挙手一投足に注目が集まった。日本のアニメーション映画界における巨匠の去り際の「ドタバタ舞台裏」をお届けしよう。
午後1時、テレビカメラを中心にホテルの受付は大混雑していた。ホテル周辺に警察が警備に立つほどだった。
「会場となったホテルは、最寄駅からしばらく歩いたところにあるので、路上駐車や中継車両を路上に止めさせないよう策を講じたのでしょう。ちなみにあのホテル、駅前から離れていることもあり、過去には連ドラの打ち上げ会場として使われたことが何度もあります」(芸能関係者)
午後2時1分、スタジオジブリ社長が司会役となり、鈴木敏男プロデューサーと宮崎氏が登壇。まばゆいばかりのフラッシュがたかれた。
「韓国、イタリア、フランスをはじめ13カ国の海外メディアの姿も会見場にありました。海外映画の上映規制が厳しい中国のメディアも来ていましたね。韓国、中国は戦争をテーマにした『風立ちぬ』に絡めて、政治や時事ネタの意見を聞き出そうとしていましたが、宮崎氏らはこれをうまくかわした印象です。ちなみに、会見場下手側には、英語表記でも“フラッシュNG”と書かれたボードが立っており、英語による同時通訳も行われていました。あんな光景を見たのは、海外の映画スターの来日会見以来ですよ」(映画関係者)
質疑応答はおよそ1時間35分で終了した。
「質問者として司会者に当てられていたのは、一般紙とお硬めの雑誌がメイン。スポーツ紙、ワイドショーはほとんどスルーでしたね。ちなみに、『サンデー・ジャポン』(TBS系)のジャーナリストも2名現場にいましたが、当てられずじまい。女子アナ勢では、フジテレビの遠藤玲子アナが難関の中、質問者として当てられていた。一方、意外に注目されていたのは『ZIP!』(日本テレビ系)の芸能コーナーを仕切る加藤ゆりキャスターです。袖がないスケスケの衣装で、肘をピンと伸ばして、当たるまでずっと手を挙げっ放し。あまりに長時間の会見になったので、男性はもちろん、女性も『あの子、ちゃんとわき毛処理してるわよね……』と雑談のネタになっていました」(在京ワイドショースタッフ)
ちなみに、居合わせた芸能記者いわく「宮崎氏はいつもより政治思想などについて抑え気味のトーンだった」ということ。それだけ、本人も予想外に大盛況な引退会見となったようだが、マスコミ各社から送られた代表者たちの見えないバトルも、ひっそりと繰り広げられていたようだ。