近藤真彦、SMAP、Kis-My-Ft2は、ジャイアン、スネ夫、のび太の関係性?
マッチとSMAP、そしてKis-My-Ft2。この3組のジャニーズタレントが集まると、どんな感じになるのだろうか。8月19日放送の『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)は、<今夜はジャニーズ大集合SP!>と銘打ち、「ビストロSMAP」のゲストに近藤真彦とKis-My-Ft2の宮田俊哉、玉森裕太、千賀健永を迎えた。キスマイの3人は、マッチさんの半生を描く舞台『DREAM BOYS JET』でマッチさんと共演する3人だ。
コーナー冒頭で中居正広が、「SMAPが狭間に立たされてしまいます」と言っていたが、この3組の関係性は、なんだかジャイアンとスネ夫、そしてのび太みたいに見えてしょうがなかった。
マッチがジャイアンポジションになるのはまあ、仕方ない。カウントダウンコンサートやMarching Jなど、ジャニーズの大きなイベントに、たっぷりとした余韻を持たせて登場する姿には「さすがジャニーズの頂点」という風格が漂っている。トークのエピソードも、「先輩・川崎麻世を、“マヨ”と呼び捨てしてた」「合宿所の大部屋を独占していた」「美空ひばりに『おばさん歌うまいね』と言っちゃった」などの、やんちゃエピソード・武勇伝が多い。そこでのSMAPのポジションといえば、
「お前らなんか、どうだっていいんだよ!」
とキスマイに言うなど、ジャイアンを持ち上げるスネ夫のようである。マッチさんの武勇伝に、「かっこいい!」とか「すげー」とか言う役割でもある。そんなマッチさんからのオーダーは、「カラ揚げ」。「この時期、カラ揚げでしょ?」と、なぜか季節モノとしてゴリ推しするマッチさん。ボソッと木村拓哉が、「この時期……?」と言うと、「カラ揚げじゃない?」とゴリ推し。木村、「カラ揚げですね!」と即答。続けて、
「夏しか食べないですもん、カラ揚げ、僕ら!」(中居)
「今食べないで、いつ食べるんですか。今でしょ!」(草なぎ剛)
と、メンバーも次々マッチさん理論に追従する。
マッチに追従する姿はまだある。レースの世界は過酷だから、歌手活動をやめるほど真剣に打ち込まないとやっていけない、と話すマッチさん。「レースやってたら、歌できないよな?」と木村に同意を求めると、「できないですね」と即答。まるでジャイアンとスネ夫だが、アッコさんを取り巻くタレント的なやり取りにも見える。
こういったやり取りの間、のび太=キスマイはどうしていたかといえば、ほぼ声を上げずにおとなしくしている。もっとのび太感を出してきてほしいところだ。
唯一のび太感が発揮されたのは、宮田の名前をマッチさんが思い出せず、「水谷」と言ってしまった場面。すかさず中居が、「ハイ決まり、今日から水谷!」と言い、言い返せない“水谷”宮田……この姿に、今回出演したのが自分の応援している若手じゃなくてよかったと思ったファンもいたに違いない。水谷(宮田)が「なんとかしてよ~」と泣きつくドラえもんは誰なんだろう。ジャニーさん?
ただ、そんなマッチさんも、レースを中心に活動していた頃は、次々登場して活躍する後輩の様子を見て、
「みんないいなあ。元気でテレビに出て。うらやましいなあって思うこともあったよ、やっぱり」
と思ったと語ったり、キスマイやHey!Say!JUMPの名を挙げて、「今の子たちはしっかりしてる」と若手を評価したり、「僕はちゃらんぽらんだったから」と自虐的に言ったり、「いいジャイアン」というか、頼れるお兄さんの面もちゃんと見せてくれていた。
スネ夫的だったSMAPだが、ジャイアンポジションになる場面もあった。ビストロコーナーの後、山下智久がSMAPとコラボして新曲を披露したが、歌い終わった山Pは、
「ジャニーズ事務所に入って、いっちばん緊張しましたね」
「この緊張感、ホント、誰にもわかってもらえないと思うんですけど」
と話していた。また、放送中の山Pの主演ドラマ『SUMMER NUDE』(フジテレビ計)のパロディコントをこの日の放送でやった稲垣吾郎が、
「一応ちょっと、感謝してくれないかなぁ」
と、ソフトなジャイアン的にプレッシャーをかける。そういえば、山Pはジャン・レノがドラえもんを演じたトヨタのCMでスネ夫役だったではないか。そういうことなら、とりあえずキスマイ水谷(宮田)は、ジャン・レノに泣きついてみるといいかもしれない。
(太田サトル)