歌舞伎好きのトミー・リー・ジョーンズ、「歌舞伎座の建て替えが心配だった」
映画『終戦のエンペラー』(公開中)のプロモーションで、トミー・リー・ジョーンズ、マシュー・フォックス、ピーター・ウェーバー監督が来日しました。来日についてあまり公にしていなかったので、空港にファンが1,000人以上集まるというジョニー・デップのような騒ぎはなく、みなさん普通に日本に到着し、観光客のように普通にホテルにチェックイン。親日家のトミーにとって、日本は第二の故郷ですから、気軽に「ただいま」という気持ちだったかもしれません。
記者会見はホテルオークラ東京。かつてはハリウッドスターの定宿でしたが、会見を行うのは久々。映画でマッカーサー元帥を演じたトミーは、アメリカ大使館での取材があったため、大使館から一番近いホテルオークラが選ばれたそうです。この会見場に誰よりも喜んでいたのは、トミー。到着するや、外観を眺めて「素晴らしい!」、記者会見でも「こんなに美しいホテルで会見ができるなんて喜ばしい!」と感動することしきり。建築に興味があるため、クラシックな趣のあるホテルオークラは好みだったのでしょう。宿泊ホテルは別だったようですが、今度はホテルオークラをリクエストするかも?
さて滞在中『終戦のエンペラー』御一行の行動はというと、トミーは時々プライベートで来日して歌舞伎鑑賞するほどの歌舞伎好き! 今回の来日では、新歌舞伎座で歌舞伎鑑賞がしたくて仕方がなかったようです。なぜなら「古い歌舞伎座を建て替えると聞いて心配だったから」だそう。しかし、鑑賞後は「伝統を引き継ぎ、素晴らしくよい劇場にしてくれた」とご満悦。また『終戦のエンペラー』で、歌舞伎界のサラブレッド・片岡孝太郎氏と共演できたのがうれしかったらしく、来日中も親交を温めていたとか。
余談ですが、来日前、日本側スタッフは「トミー・リー・ジョーンズは気難しい」という評判を聞いていたそうですが、「それが気難しいところはまったくなく、終始笑顔でした。取材の記者の方とも握手を交わしたりして。トミーのパブリシストがビックリして“こんなことめったにない、彼にとって、今回の映画と日本は特別なんだ”と言っていたほどです」。そんなに日本が好きなら、住んじゃえばいいのに!
トミーの話題ばかりになりましたが、マシューはとても物静かな人で、はしゃぐことなく淡々と過ごしていたそうです。そんなマシューが感動していたのは、ラーメン。ウェーバー監督と召し上がったそうで、「日本のラーメンはおいしいね~」と話していたとか。
ちなみに、映画会社の接待で全員で和食を召し上がった以外は、それぞれバラバラでお出かけしていたとのこと。さすが大人なスターたち、はしゃぐこともなく、帰国もそれぞれバラバラという自由さ。トミーはまた歌舞伎鑑賞で、こっそり来日するかもしれませんね。
斎藤 香(さいとう・かおり)
映画好きが高じて、映画誌編集者を経てフリーランスライターに。ハリウッドセレブや韓流スターの来日現場でマル秘ネタを連日情報収集。