実写版『魔女の宅急便』、キキ役女優のギャラをめぐる、オスカーのゴリ押し暴挙?
宮沢りえや尾野真千子ら、人気女優の出演が決定し、話題を集めている実写映画『魔女の宅急便』。気になる主演・キキ役は、武井咲の妹キャラクターを決める「イオン&オスカープロモーション ガールズオーディション2011」でグランプリを受賞した、女優・小芝風花だが、公開前から、何やら不穏な空気が漂っているようだ。
「情報解禁の少し前、アニメーション映画を制作したスタジオジブリが、実写化のうわさについて『関わっていない』とコメントした一件がありました。そもそもジブリは実写化に否定的でしたが、作品の権利は原作者である角野栄子氏が所有していることから、実写版の制作にストップを掛けられなかった。ゆえに、『関わっていない』という表明だけを出したわけです。ファンの間でも、ジブリ版『魔女の宅急便』の支持が高く、実写化には否定的な意見が多いようです」(制作会社関係者)
また、今回の主演・小芝に関しても、オスカーの“荒業”ともいうべき、強引なキャスティングが行われていたという。
「この作品にオスカーは、制作費として数千万単位の金額を出資しているんです。制作陣も、大スポンサー・オスカーの意向をある程度は反映せざる得なくなり、小芝が主演になったというわけです。芸能界では日常的に行われている“システム”ですが、大スポンサーに対しては製作側もある程度は意向を反映せざるを得なくなる。そのため、オスカー所属の小芝が主演というのも自然な流れですね」(同)
製作委員会方式で事務所が出資するのは今や当たり前であり、その代わりキャスティングに口を出すのも当然の話、「むしろそうじゃない作品を挙げるほうが難しい」(映画雑誌編集者)とのことだが、近年“ゴリ押し”のプロモーションが度々報じられているオスカーが本領を発揮したのは、小芝のギャラについての要求だったという。前出の関係者が、声を潜めて明かす。
「実は小芝のギャラに関して、オスカーサイドはなんとその出資金の半分近くもの金額を提示してきたそうです。映画主演クラスともなればギャラは芸能プロ、制作側の言い値となり、10万円でも100万円でも、双方納得できればその金額で決定されます。小芝クラスのタレントであれば、多く見積もっても100~200万円が妥当なんですが……出資金の半分ものギャラを要求するなんて、常識では考えられませんよ。制作陣のテンションも、かなり下がってしまったことでしょうね」
こうした裏事情もあって、すでに制作関係者の間にさえ、不穏な空気が漂っているという実写版『魔女の宅急便』。とはいえ、小芝の出演なくしては出資も見込めずそもそも映画が制作できない。痛し痒しな状況のようだが、公開は来春予定。まずは大方の下馬評を覆すような作品の完成に期待したいところだ。