大久保佳代子のお泊まりデート報道にみる、“ブスで不幸”売り女芸人の切なさ
下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
第182回(7/11発売号より)
浜崎あゆみの元カレ・内山麿我が先週の「女性自身」(光文社)インタビューに続き、『嵐を呼ぶあぶない熟女V』(TBS系)にテレビ出演した。歌手デビューしたい、俳優を目指したいなどなど、あゆをダシにしての売名行為的な出演だったが、思った通りのナルぶりに驚くより納得してしまった。口だけ、格好だけの男。しかも、あのデヴィ夫人が麿我を擁護しまくっていたのもビックリ。彼がタイプなのか、あゆをそんなにも嫌いなのか、その両方なのか――。芸能界の後見人&スポンサーになってもらえば百人力!?
1位「大久保佳代子 お持ち帰りの夜撮った!」(「女性セブン」7月25日号)
2位「『チビ蔵』連れで海老蔵一家の休日」(「女性セブン」7月25日号)
3位「『あまちゃん』作曲家が明かすヒロイン能年玲奈の素顔と話題のあの曲の制作秘話」(「女性セブン」7月25日号)
※「女性自身」「週刊女性」は合併号休み
暑い日が続くニッポン列島に、熱い話題を放ってくれたが「セブン」による女芸人・大久保佳代子の「年下男お持ち帰り」をスクープだった。
記事によれば都内のイタリアンレストランで、同じく独身女芸人のいとうあさこと恋愛話をしていた大久保佳代子。しかし、その席にはもう1人の男性の姿が。そして大久保は酒が進むにつれ、いとうそっちのけで、男と顔と顔を寄せ合って囁くように話し込み始めたらしい。さらに店を出た大久保は男と2人だけでタクシーに乗り、大久保の自宅近くで降車、大久保と男は指と指を絡ませて恋人つなぎでラブラブを歩きながら、大久保の自宅マンションへと消えたのだという。そして2人がマンションから出てきたのは翌朝10時過ぎ――。
うーん、熱い。完璧なお泊まり愛スクープだ。2人が手をつないで歩く姿も写真にバッチリ! やっと幸せが! おめでとう! と心から思う。だがここからが問題である。後日「セブン」の直撃を受けた大久保は、どうやらご機嫌斜めのご様子で「誰も泊まってはいません」「事務所にお願いします」と言葉少なに立ち去ってしまったのだという。意外だ。ギャグでその場をしのぐことなく、しかもこのそっけない態度はなんなのだろう。「ありがとうございます! これから私も幸せになります。見守ってください!」とはいかなかった。いや、いや、もしかしたらそれは当然というか、仕方のないことかもしれない。
大久保はこれまで、「性欲が強い」などと恋愛体質を公言し、男を落とす数々のテクニックを笑いにし、2年ほど前には彼氏にフラれたことまで自らしゃべる、いわば“恋愛話”をネタにしてきた芸人だ。もちろんモテ自慢ではない。モテないブスキャラだからこその、自虐ネタ。しかし実際に彼氏ができたら――。自虐&モテない話で同世代の女性の支持を受け、ブレイクした大久保にとって今が正念場である。“ブスで不幸”キャラを押し通すしかない。そんな大切な時期に、年下のカレがいてハッピー! 幸せ! となったら仕事が減るかも。そんな恐怖、咄嗟の判断が大久保をそっけない態度にしてしまったのではないか。
かつて、アイドルは男の存在など論外であり、オナラやおしっこもしない。モノも食べないというキャラを演じなければならなかった時代があった。そして時を経て“モテない”“ブス”“デブ”という女にとっては恐ろしくマイナス要因の塊をウリにする女芸人たちが大挙して出現した。そんな群雄割拠の女芸人時代、相方であるオアシズ・光浦靖子だけが売れ、OLとして甘んじてきた大久保は遅れてブレイクした。今ではレギュラーも増え、冠番組まで持つようになった。これからというその矢先――。悲しい定めである。
その後思い直したのか、自らが司会の番組で「優しく包んで家に持ち帰った」などと今回の件に触れていた。正解である。矢口真里のように逃げていては、芸能人としては損をするだけ。開き直りが肝心である。エロ男爵の沢村一樹など、不倫現場を押さえられても開き直り、世間的には問題にさえなっていないのだから。大久保の過去の恋愛はダメンズばかりだったらしい。きっと今回も同じ。すぐに破局し、さらなる“下品でモテない自虐ネタ”を炸裂させるに違いない。それにしても女芸人はあまりに切ない。