カルチャー
『シェアハウス わたしたちが他人と住む理由』著者インタビュー(前編)

オシャレな暮らし方「シェアハウスブーム」に隠された「所属なし」という若者の孤独

2013/07/13 18:00
『シェアハウス わたしたちが他人と住む理由』/辰巳出版

 近年、都心部に暮らす、20~30代の単身者を中心ににわかに急増している“シェアハウス”。シェアハウス=「オシャレな暮らし方」とする雑誌書籍が数多く出版されるようになり、またテレビでも、『シェアハウスの恋人』(日本テレビ系)、『テラスハウス』(フジテレビ系)など、シェアハウスをテーマにしたドラマやリアリティショーが登場しています。シェアハウス、つまり他人と住むことが、若者の憧れとして広くメディアに紹介されだしたのです。

 そんな「シェアハウスブーム」が訪れている中、2012年秋に『シェアハウス わたしたちが他人と住む理由』(辰巳出版)が出版されました。実際にシェア生活を送っている著者2名が、さまざまな様式のシェア物件に住む人々に取材・考察を行い、シェアハウスを通してこれからのコミュニティの形を模索しています。

 今回、著者である阿部珠恵さん、茂原奈央美さんがシェア生活を送る都内のお部屋を訪問。シェア生活の実態や、若者がシェア生活を選ぶ理由をインタビューする中で、話題は、共に1985年生まれである著者自身が抱く「結婚、出産、育児」といった将来への不安に対して、シェアハウスがもたらした可能性にまで発展しました。

――今、にわかにシェアハウスブームが訪れています。

阿部珠恵さん(以下、阿部) 私と茂原(奈央美さん)、茂原の妹がシェアハウスをすることを検討し始めたのは、2009年秋くらいでしたが、10年、11年くらいのタイミングで、周りから「シェアハウスに住んでるんだよね?」「私も住みたい」などと興味を持たれることが増えてきましたね。今はシェアハウスブームで、世の中的には、ドラマで取り上げられるような、ちょっとオシャレなイメージを持たれている方も多いと思うんですが、私たちは普通に暮らしてるんですよ。

茂原奈央美さん(以下、茂原) シェアハウスと一口に言っても、いろいろな分類に分けられます。初対面同士か知り合い同士か、また住む際のコンセプト(農業をするため、漫画家を目指すため、プログラミング技術を高め合うため、など)があるかないかなどですが、「初対面同士のコンセプト型」がメディアによく取り上げられている印象です。私たちは、知り合い同士で、シェアハウス自体のコンセプトもないですし、そんなに意識も高くなく、本当に普通の暮らしを送っています(笑)。

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