カルチャー
おやじでも女子でもない女を貶める「おやじ女子コメディー」
2013/07/03 20:00
「女」と「笑い」の暗い関係
先日、焼酎のヘルシア緑茶割りをがぶ飲みしながら原稿を書き、一息ついてテレビをつけたところ、シェービングクリームを顔に塗りたくった篠原涼子がカミソリを頬にあて、剃り終えた暁にドレスアップスタイルに変身するというギャップ描写も虚しく、ビフォアアフター共に変わらず美しい彼女がそこにいるだけの映像が流れた。ドラマ『ラスト・シンデレラ』(フジテレビ系)のオープニング映像である。
気になって公式サイトにアクセスしてみると、「ちょっとエッチな大人の恋物語」というキャッチフレーズとともに、「パワフルにエネルギッシュに頑張る”オス化女子”たちの実態をリアルに描き出します」(イントロダクションより引用)という説明があった。サブタイトルには「おやじ女子」、「おやじ女」というネーミングが登場する。
おやじ女子とは何か
篠原涼子演じる主人公の桜さんは39歳。私と同じ年齢である。職業は美容師。独身。仕事にかまけて恋愛を忘れ、いわゆるオヤジギャグと呼ばれる古い冗談を連発し、中年男性のような生活を送る中、ホルモンバランスが崩れて顎ひげが生えた。そんな彼女にも、15歳年下の恋人ができる。同じマンションの隣に住んでいる職場のボスも、桜さんを女性として意識するようになる。
以上の概略を把握し、なるほど、「おやじ女」とは……
最終更新:2013/07/03 20:00