海外
泥沼裁判、開幕!

「奴らに殺される、と泣いていた」マイケル・ジャクソンの息子が裁判で衝撃発言

2013/06/28 16:00
誰にも守られなかったマイケル

 今月25日に4周忌を迎えたマイケル・ジャクソン。50歳という若さで亡くなったのは、マイケルのコンサートをプロモートしたAEG社に責任があると、ジャクソン家が起こした民事訴訟に、長男プリンスが出廷。生々しい証言に、ネット上では「パリスが自殺未遂して、プリンスが裁判で衝撃的な証言をして。あまりにもドラマチックな展開が信じられない」「金のためにウソをついてるんじゃないか」とバッシングが吹き荒れる騒ぎとなっている。

 2009年6月25日に急死したマイケルの死因は、処方箋薬の併用摂取。慢性的で重度の不眠症に悩んでいたマイケルに、危険極まりない麻酔薬プロポフォールを処方したとして、主治医コンラッド・マーレーが刑事裁判で過失致死の罪に問われた。11年11月に禁錮4年の有罪判決が出され、「マイケルの死の責任は主治医にある」と主張していた遺族は涙を流し喜んだ。

 それから間もなくして、80歳を過ぎたマイケルの母キャサリンが、「マイケルの死の責任は、マイケルの麻酔薬常習をろくに調査せず、コンラッドを主治医として雇ったAEGにある」と民事訴訟を起こした。

 マイケルは、急死した翌月の7月13日から10年3月6日まで『THIS IS IT』ツアーを行うことになっていた。AEGはこのツアーを主催したコンサートプロモーター。ツアーは全10公演の予定だったが、即完売したため全50公演へと大幅に増やされており、キャサリンら遺族は「ハードなコンサートを行うことなど、とてもできないような状態だったのに、マイケルをプッシュした」「マイケルが麻酔薬常習だと知っていながら、危険な治療を施すコンラッドを雇った」と主張。対するAEGは、「マイケルが麻酔薬常習だなんて知らなかった。コンラッドをコントロールしていたのは、マイケル自身であり我々じゃない」と無罪を主張し、真っ向から対立している。

 AEGに対する民事裁判は4月29日に開始。90日間にわたる公判で、原告であるジャクソン家はプリンスやパリスなどを出廷させるとし、被告であるAEGは「マイケルの醜い部分をさらけ出す」と息巻いており、一体どんな証言が飛び出すのかと世界中から注目を集めている。

 この裁判に、26日、マイケルの長男であるプリンスが出廷。証言台に立ち、公の場で父の死について初めて語った。米ゴシップ芸能サイト「Radar Online」によると、プリンスは、マイケルがAEG最高経営責任者であるランディ・フィリップスや、謎が多いアドバイザーのドクター・トーム・トームと電話で話し終えるたびに、「取り乱して泣いていた」とのこと。そして、「ボクは、奴らに殺される……殺される……」と泣いていたと証言した。マイケルはステージを完璧にこなすには、もっとリハーサル時間が必要だと訴えていたが、ランディはこのことに腹を立て、却下したものとみられている。

 マイケルが亡くなる前夜、ロサンゼルス郊外のホーンビーヒルズに借りていた邸宅にランディがやって来て、コンラッドの肘を荒々しくつかみ、何かを指示していたようだったと証言。当時12歳だったプリンスは、ランディに対して「とても怖い男、恐ろしい男」という印象を持ったと明かした。

 プリンスは、マイケルが亡くなった時のことも証言しており、心肺停止状態となったマイケルにコンラッドが蘇生を試みていたこと、パリスが「パパは? パパは? パパを返して!!」と泣き叫んでいたこと、コンラッドが「マイケルは心臓発作で亡くなったんだ」と説明したことを語った。

 また、プリンスは、マイケルが父親としていかに素晴らしかったか語った。ホームビデオを撮影するのが大好きで、ジャクソン5の「Daddy’s Home」が流れる中、プリンスがおもちゃの車を運転したり、パリスがマイクに向かってしゃべっている姿を映したビデオが証拠として流された。

 英大手タブロイド紙の「デイリー・ミラー」が、「プリンスとパリスは、イギリス俳優のマーク・レスターとマイケルの元妻デビー・ロウの血を引く子。マイケル自身がそう語った」と報じたばかりだったということもあり、今回の裁判でのプリンスの証言を、大手メディアまでもが大々的に取り上げた。ネット上では、「金のために有利になるようなことを言ってるんだろう」「AEGを訴えるのはおかしい。体調が悪いのにツアーを引き受けたマイケルのミス」「マイケルの死の責任は、マイケル自身にあるとしか思えない」などと、厳しい意見ばかりが飛び交っているが、今回のプリンスの証言は陪審員の同情を買ったのではないかとみられている。

 プリンスのおかげで優位に立てたように見えるジャクソン家だが、今年5月に天才振付師ウェイド・ロブソンから「少年時代、マイケルに性的虐待を受けた」と訴えられた裁判も抱えており、まだまだ気が抜けない。ウェイドは「ネバーランドに初めて泊まった2日目の夜から、性的虐待が始まった。妹が同じ部屋の別のベッドで寝ているのに、マイケルは7歳の自分にいたずらしてきた」と主張しており、こちらも生々しい証言が飛び交う裁判になりそうだと大きな注目を集めている。

 キャサリンは否定しているが、ジャクソン家がAEGに対して400億ドル(約4兆円)もの損害賠償を求めているとウワサされているこの裁判。ネットでは、「マイケルが長年にわたり薬物に依存しているのを知っておきながら、ケアしなかった親の責任。幼い頃からのトラウマもあって、薬に頼るようになったんじゃないか? 一番の責任は親にあるんじゃないか」というシビアな声も上がっており、ジャクソン家に対する風当たりは強まるばかりである。

最終更新:2013/06/28 16:26
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