カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「婦人公論」7月5日号

投資&年下男! バブル世代を煽りまくる「婦人公論」の罪

2013/06/29 17:00
「婦人公論」7月5日号(中央公論新社)

 お金。それは人生に安定とチャレンジを与えてくれる、かけがえのないもの。しかし「マネー・メイクス・ミー・クレイジー」と浜田省吾先生も歌っていますように、取り扱いを間違うと途端に牙を剥いてこちらに襲い掛かる、恐ろしい生き物でもあります。さて今号の「婦人公論」(中央公論新社)、特集は「アベノミクスでわが家はどう変わる? いま、お金を増やす人、減らす人」。最近の「婦人公論」は「老後の不安は金では解決できない!」と言ったかと思えば、「げに恐ろしきは女の貧困……」と囁いたり、持ってるっちゃあ持ってる「婦人公論」読者に揺さぶりをかけています。確かに、ちょっと上世代を見れば息子じゃない息子からの「助けて~」に平気で何百万もブッこんでいますし、下世代を見れば夢も希望もないカツカツの生活に悲鳴を上げている人の多いこと……。アベノミクスは、バブルの残滓を引きずるやっかいな40代にとってのアッシー・メッシー・ジュリアナトーキョーとなり得るのでしょうか。

<トピックス>
◎菊池桃子×永濱利廣「節約は終わり。家計を潤す秘策、教えます」
◎岡本夏生×林修「貯め込んでどうするの? 使うなら『今でしょ!』」
◎小特集 甘~いドラマと、ビターな現実 ここが気になる! 年の差婚

■菊池桃子の迷走と林先生の暴走

 アベノミクスでパァ~っと浮かれたいものの、長く続いた不況が身に染みすぎて、お金に関しては懐疑的になっているのが正直なところ。そんな中で登場するのは「菊池桃子×永濱利廣 節約は終わり。家計を潤す秘策、教えます」。第一生命経済研究所主席エコノミストである永濱氏に、“主婦代表”菊池桃子が聞いちゃいます! という体なのですが、菊池桃子が「私たち主婦の間では」「私のママ友たちも」など、やたらと「主婦である菊池桃子」を強調してくることにげんなり。そもそもどうして菊池桃子に“主婦”を背負わせたのか。離婚以降、短大の客員教授に就任したりNPOの理事を務めたり社会派分野にこぎ出している菊池桃子。この「主婦目線」推しも何かのアピールに思えて仕方ありません。アイドルからファンクバンドのボーカルに転身して世間をあんぐりさせた、あの「ラ・ムー事変」再び……?

 話はズレましたが「アベノミクスが成功してデフレ脱却、ということになれば、現金を寝かせているだけでは潤いを感じられません」(永濱)ということで、これからは投資の重要性が見直されてくるとのこと。元バブルのみなさん、今こそ眠れる獅子を財布から呼び覚ます時です!

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