「妻だけED」夫に対し、妻も浮気告白! 「VERY」の幸せな主婦像が崩壊へ
ただ、やはり「最後はネガティブに終わらせない」のが「VERY」。最後に登場した広告会社でデザイナーをしていたという主婦の方は、やたらとポジティブ。仕事で新しい発見をしている人をうらやましいと語りながらも、「それでも、自分にとって一番大切なものは別の場所にある」「それは、自分の家庭や日々の穏やかな生活ですね」と前向きなコメントをしたり、昔は残業ばかりで会社を出ると真っ暗だったけど、「専業主婦だと日の光をたくさん浴びることができるんです」「ゆったりとした気分で四季の移り変わりを肌で感じることができるのは専業主婦ならではの特権だと思います」と締めくくります。
なんとなく、あまりにも自分の人生を肯定的すぎて、逆に彼女が心配になってしまいました。しかし、多くの専業主婦の皆さんも、いろいろ不満はあるけれど、最後はこういう言説で締める方が一番しっくりくるんでしょうね。心理学で、自分が取り消せない選択をした時は、それが間違ってないと思うために、正当化できる理由を探してしまうというのを聞いたこともあります。もちろん専業主婦を選んだ彼女たちが間違ってるとは思わないんですが、現状に心の奥で疑問を持っている人ほど、肯定的な言葉を探しているんだなと思ってしまいました 。「VERY」編集部も、はっきりと結論は出さないまでも、「専業主婦はモヤっとした悩みを抱えている。それは自分だけではないんだと気づかせ、とはいえ、否定的にはならないように」と配慮をして特集を作ったのかもしれません。
■「浮気は男の甲斐性」を踏襲する妻たち
もう1つ、今月号の注目といえば、「私たちとセックスレス」という特集です。これは、2012年7月号で掲載された「しのびよる『妻だけED』の真実!」という、夫座談会への反論とでもいうべきでしょうか。そもそも「妻だけED」というのは、「ほかの女性とはセックスができても、妻とだけはED状態になる」という意味。そんな特集をしておきながら、「編集部としても『セックスレス問題』に正直なところ、食傷気味」なんだそうですが、この企画は見どころ満載でした。
妻側も、「妻だけED」と言われてかなり腹が立っていたんでしょう。しょっぱなから、「旦那は別腹」「むしろ、お楽しみは外にしか求めてない」と爆弾発言から始まります。「彼氏によってはペースは違いますよ」「私はいま月1のペース」と、旦那以外とのセックスを隠すそぶりもありません。