森山直太朗がキレた、「トリッキーすぎる兄」おぎやはぎ小木の謎理論
「2人揃うの初めて見るわ」
ゲストを出迎える明石家さんまが、冒頭にこう言っていたが、おぎやはぎ・小木博明と森山直太朗の義兄弟が、6月15日放送の『さんまのまんま』(フジテレビ系)に2人揃って出演した。どちらも強すぎる個性を持つこの兄弟、どんな感じのやり取りをするのかと思っていると、
「ブスなんですよねぇ……」
直太朗の姉でもある妻のことを、いきなり「ブス」よばわりする小木。直太朗は、
「ブスじゃないよ! そんなにブスかなぁ」
と反論するものの、
「お姉ちゃんだから気付いてないだけ」
と言われ、
「あ、そう?」
と、言いくるめられてしまう。このやり取りをはじめ、やはり小木が兄だけに主導権を握っているよう。そんな兄があまりに図々しくて困ると、弟・直太朗が、さんまに愚痴をこぼすというのが、今回の図式。この小木の図々しさは、初めて森山家に招かれた時から発揮されていた。実は付き合っている彼女が森山良子の娘だと知らず、「ただいまー」と帰ってきたのが森山良子。
「振り返ったら森山良子がそこにいて」
ここで小木の謎理論が出る。驚きはしたものの、慌てて挨拶したりすると「負けた感じがするじゃないですか」と、ろくに挨拶もせず、平静を装って、足を組んだままケータイでメールを打っていたという。
結局それ以降、森山家に入りびたるようになった小木。直太朗が帰宅するたび、小木がソファーで横になり、くつろぎまくっていたと、口をとがらせる。「なんて厚かましいやつやねん、お前!」と、さんまも普通にツッコむ。
そして、コーラを買いに行かされたり、パシリのように使われていることをさんまに告げ口する直太朗。さんまがそれをいさめても、「へへへ……」と笑うだけの小木に、
「へへへじゃないんだって! なんだ、自然な、横隔膜で笑うの。何それ!?」
と、ちょっとヒステリックな感じにキレる直太朗。そもそも「なんだ、自然な、横隔膜で笑うの」って、どういうことだ。とはいえ、身内ゆえの距離の近さゆえにヒステリーにも見えるこの感じ、なんだかクリス松村などがオネエのお友達にキレている時の感じとダブッて見えてきた。そう思ってよくよく見れば直太朗、ちょっとおすぎに似ているような気もしてくる。
その後も次々に小木の悪口をさんまに言うものの、小木本人にとっては有効な打撃が1つもなさそうで、ちっともこたえていないよう。そもそも、森山良子の娘を公共の電波に乗せて「ブス」呼ばわりできる男に、そうそう勝てるはずもないか。
番組終盤、
「なんでそんな偉そうにできんの、お前?」
と、あらためてさんまが聞いた。小木の答えは、
「弟……っていうしかないんですよね、理由が」
弟なんだから兄の言うことを聞かないといけない、ということだ。実は末っ子の小木、自分が兄にやられてきたことを、弟ができた今、同じことをやっているんだそう。憧れていたんだという。これを聞いたさんまが、
「許してやってくれ」
と直太朗を説得するが、
「やだー!」
と、なおも口をとがらせる。そして、
「あまりにもね、トリッキーですよ! トリッキーな兄、トリッキーすぎるですよ、これ!!」
トリッキー連呼。自分なりの兄貴像はあるのに、実際できた兄は、トリッキー・小木。確かにそれはちょっとなぁ。そんな直太朗に、さんまがこんな提案を。
「オレのこと、おじさんって思え」
さんま、森山ファミリー入り!? それはすごいと思っていたところ、直太朗がここでビシッとオチをつけた。
「でも僕、おじさんでいうともう、ムッシュかまやつさんでもう、いっぱいいっぱいなんで」
そうか、ムッシュもいたんだ、親族に。
小木に良子に直太朗、そしてムッシュ。あらためて感じるファミリーの「濃さ」。ここにさんままで加わったら、そりゃあもう……。
(太田サトル)