【世界まる見え!芸能界特捜部】

「SMAP、嵐で1,000万円は下らない」スキャンダル写真の取り引き事情

2013/06/20 08:00
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ジャニーさんクラスだと1億円は下らない?

 AKB48選抜総選挙目前の先月末、「週刊新潮」(新潮社)にてAKB48創始者の1人であり、「office48」 代表取締役の芝幸太郎氏が山口組関係者と並んで写っている写真が掲載された。

 2011年には、お笑い界の頂点にいた島田紳助がヤクザとの交際を理由に芸能界を電撃引退。その後、週刊誌で紳助と暴力団の大幹部が並んでいる写真がスクープされたのは記憶に新しい。

「あれは警察関係者から流れた資料だといわれてます。当時の安藤隆春警察庁長官は暴力団対策に並々ならぬ決意を持ち、各都道府県では次々と暴力団排除条例が施行されていきました。そんな中、『ヤクザとの交際が原因で有名人が引退に追い込まれた』というのは、暴力団排除運動の格好の宣伝材料ですからね、そこでかつてガサ入れで手に入れた写真をマスコミ関係者に流したというんです」(関西大手紙社会部記者)

 芸能人にとって、暴力団との交際を匂わせる写真はひとたび日の目を見たら致命的な存在である。それゆえ業界関係者はこういう写真を「黒い宣材写真」と呼んでいる。

■「黒い宣材写真」は組織の資金源に

 民放テレビ局にもほど近い、都内に事務所を構える男性A氏の仕事は表向きは人材派遣業だが、その実態は関東の老舗組織の組員だ。このA氏のシノギ(収入源)がまさに黒い宣材写真なのだ。一体どうやって黒い宣材写真をA氏は入手しているのか。ヤクザの収入源として成立するほどのカネが動いているということは、やはりマスコミに写真を売って金銭を得ているのだろうか。A氏本人に聞いてみた。


「パーティー会場とかね、業界関係者の打ち上げなんかの席でさ、有名人がいたら何をおいても近づいてくのさ。どんな芸能人でも笑顔と誠意で接すれば写真撮ってくれるんだよ。人間ねぇ、やっぱ笑顔が一番大事だね(笑)。マスコミに売る? しない、しない、マスコミ相手じゃ儲からないからやんない。マスコミに売るなんて発想する奴はゴマンといるから、競合が激しくて写真も買い叩かれてしまうのよ。まだ景気が良かった10年以上前なら、写真週刊誌に渡せば200~300万円は堅かったけど、今じゃ大物有名人でも50万円以下だよ。スポーツ選手の写真は今でも週刊誌で需要があるみたいだけどね、でもあの有名なボクサー一家と大物ヤクザの写真が数十万円にしかならなかったっていうし。意外性が足りんかったんだろうな(笑)」

 となると売り込み先はどこなのだろうか?

「主な交渉先は本人と事務所だな、これは昔から値崩れしてない(笑)。最近じゃ、ゴルフ場でヤクザが身分を隠してプレイしただけでパクられるから、ゴルフコンペなんかに潜り込むこともできなくなったけど、かつてはゴルフコンペに若いのをやって、コンペ後のパーティーで大物俳優とか歌手と片っ端から写真を撮らせてたな。あとは姉ちゃんのいるクラブの別席で待機していて紹介してもらうとか。その時の肩書? 会社経営よ(笑)」

 しかし、標的の写真を入手してもシノギとして成功しなかったこともあるという。

「金にならなかったのは松山千春と松方弘樹ね。松山とヤクザの関係はもはや周知の事実だし、隠そうともしていないから意味がない! 松方なんて『写真ちょっとブレてるね』『写真映りイイな、オレ』なんか言いやがって(笑)。その後、銀座で飲んだけど、結局俺の方が金出したんだぜ(笑)」


 狙い目はやはり紅白出場歌手だとA氏は力強く語る。

「狙い目なのは演歌歌手ね。北島三郎、細川たかしとかの紅白常連組は200~300万円さ。写真を手に入れたからといって舞い上がっちゃってさ、すぐに売り込むような奴は素人だね。紅白歌手なら9月から10月の出場選考時期に売り込みをするのが一番(笑)。積み上げてきたキャリアが一瞬で台無しになるから金払いは俄然いいよ」

■ジャニーズに張り巡らされた罠

 かつて、暴力団員風の男とSMAP・中居正広が写っている写真が「週刊新潮」に掲載されたことがあるが、一般人が目にすることのないジャニーズの写真が、裏で取り引きされることはあるのだろうか。

「ジャニーズ事務所はまさに金の鉱脈だな。価格は天井知らずといってもいい。関ジャニ∞とかそこそこ有名なグループで300万円、SMAPとか嵐くらいのトップだと1,000万円は下らないな。さすがにこの辺のトップクラスの写真は俺でさえも扱ったことはないなぁ。でも数年前に、部下に六本木と麻布にクラブを出させてね、そこに来る客の中にジャニーズとか若い俳優が混じってたことがあってね、もう写真撮りまくりよ。おかげですぐに開店資金を回収できたな(笑)」

 至るところにワナを張り巡らせ、落としにかかる。ジャニーズの面々はおちおち遊びにも行けないのだ。最後にA氏が語るには、意外なことにヤクザへの締め付けが厳しい今こそ、このシノギが狙い目なのだいう。

「芸能事務所、テレビ局が出演、所属契約しているタレントに対して反社会的勢力との交際がないとの覚書を書かせているよな、つまり関係がバレたら即芸能生命が終わるってわけだ。そんな訳だから、いつ商売すんの? 今でしょ!(笑)、ってな。まだまだスキャンダル写真はあるのかって? 今もウチのとこだけでも写真のストックは増えてるね。すぐには売らないよ、株と一緒でさ、タレントとしての価値が上がった頃に売りに出すわけだ(笑)。大手事務所の売れてるタレントとは直でやり取りする。下手に事務所と交渉するより金払いがいいからな。あ、でも吉本とエイベックスは事務所との交渉は面倒臭くて旨味がないね。なんでかって? 俺たちと同じ業界の後見人がいるからな(笑)」

 なんということだろう、「黒い宣材写真」は、今、この瞬間も“売り時”を待ってヤクザの懐にストックされているのである。芸能人、特に嵐とSMAPのメンバーは深く用心してもらいたい。

最終更新:2013/06/20 20:22
『劇画特報実話―写真と劇画で見るヤクザの群像』
松方アニキの憎めなさな