カルチャー
『食べるなら、どっち!?』刊行インタビュー

添加物表示は食品企業の免罪符! 消費者を防護する『食べるなら、どっち!?』

2013/05/21 15:00
『食べるなら、どっち!?』(サンク
チュアリ出版)

 子どもが好きなコーラやハンバーガーやポテトチップス。昨今人気のカロリーゼロ系飲料。忙しい時に便利な栄養調整食品や野菜ジュース。これら生活に密着した食品を取り上げ、使われている添加物の危険性を元に、食べるなら類似製品のうちどれが適しているのか検証した、不安食品見極めガイド『食べるなら、どっち!?』(サンクチュアリ出版)。山崎製パンの食パン、カルビーの「ポテトチップス」、カゴメの「野菜生活100」など、全200商品以上の添加物を検証した著者・渡辺雄二氏に話をうかがった。

――とても興味深いテーマの内容でした。

渡辺雄二氏(以下、渡辺) 子どもがよく口にする食品のうち、継続的に口にしても安心できる食品はどれなのか、という観点から書きました。最近では、合成甘味料が多くの食品に使われています。しかしこれは、中国で乳幼児が亡くなったメラミンという成分と化学構造が基本的に似た物質。牛乳に混入したメラミンにより腎結石などで亡くなったのですが、では、それと似た物質を子どもが長期間にわたり摂取した場合、どのような影響が出るのか。そういったことへの疑問がありました。

――昨今人気のカロリーゼロ系食品の安全性についても、疑問があると。

渡辺 社会全体がカロリー過剰な状態で肥満が増加しているので、砂糖がすごく悪者になっている風潮があります。そこに砂糖の200倍あるいは600倍甘いのに、カロリーがゼロである合成甘味料のアセスルファムKやスクラロースが発見されました。しかし、カロリーがゼロであるということは、体内で代謝されず、体中を異物となってぐるぐる回るということ。スクラロースは、環境ホルモンのダイオキシンや農薬のDDTと同じ有機塩素化合物の一種です。有機塩素化合物は、基本的には有害な物質です。体内で分解されないし、環境中でも分解されない。体内でどう作用するか不明瞭な部分があるので、基本的には食品には入れてはいけないんです。

――なぜそれでも使用が認可されているんでしょうか。

渡辺 日本以上に肥満大国のアメリカは、その対策として合成甘味料を認可した。最初、日本では認可してなかったんですが、日本でそれらが認可されないと輸出ができない。そういった背景もあり認可に至ったわけです。そして、厚生労働省は最初から認可する方向のため、研究結果としても都合のよいデータしか上がらないようになっている。その結果にはどれほどの意味があるのか、と疑問を感じます。動物実験では、アセスルファムKの肝臓への影響と免疫への影響がデータとして上がっているんです。つまり、厚労省は消費者の方を見ていない。どこを見てるかというと、食品企業と製薬企業。

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