コラム
"噂の女"神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第175回】

押尾学、刑務所から「自身」への手紙に宿ったあまりにも暗い心の闇

2013/05/14 21:00

 今や大女優として君臨する泉ピン子だが、かつては漫談歌手の道に進むべく下積み時代があった。ピン子は牧の付き人として下積み時代を送ったのだ。その生活は過酷だったらしい。月給は8,000円で深夜はアルバイト生活。地方キャバレーのドサ周りでは宿なし。牧は厳しく、ピン子を突き放した。そして8年後、ピン子は『ウイークエンダー』(日本テレビ系)に抜擢され人気者となる。さらに『おしん』(NHK)をきっかけに国民的女優にまで上り詰める。売れるに従い金銭感覚のおかしくなったピン子は事務所から3億5,000万円の借金をする。次第に事務所とは険悪になり、ピン子は、事務所飛び出した。その返済を求めて4年間も裁判が続いたが、事務所先輩でもあり恩師だった牧伸二は「ピン子が悪い」と語り、ピン子を破門した。しかしピン子は逆恨み。その後2人は没交渉となり、ピン子は牧の名前を口にするのを嫌がり、牧が病気になってももちろん見舞いにいかず、そして今回牧が死亡しても弔問はおろか、コメントも出さなかった――。

 これが牧とピン子との因縁の物語だ。芸能に歴史ありといった昭和の時代を思わせるエピソードである。そんな記事を掲載した「自身」と「セブン」。しかし軍配は「自身」にあげたい。「セブン」は見開き2頁を使い、ピン子の下積みエピソードを丹念に拾っている。しかし「自身」は1頁弱のワイド企画ながら、「セブン」記事にはない事務所との裁判沙汰、ピン子の名付け親が牧だったこと、ピン子の父親の存在、育て親の事務所社長の死など、より玄人受けするような芸能史コネタを記載しているからだ。さらに「自身」は牧夫人にも直撃取材をして弔問・弔電はなかったことを引き出した。よって「自身」の勝ちとしたい。
 
 二度寝をして仕事だけでなく恋人も失ってしまった男、それが田島優成である。舞台予定を夕方と間違えて二度寝して舞台は中止。その後は芸能活動の自粛に事務所との契約解除と相成った。このことはワイドショーなどにも取り上げられて話題になったが、しかし水谷豊と絡めて報じたところは皆無。そりゃそうだ。大物実力俳優のご機嫌を損ねるようなことをテレビ局がするわけがない。だが知る人は知っていた。田島が水谷豊と伊藤蘭の娘・趣里と同棲していたことを。父親の水谷は快くは思っていなかったことを。そんな2人の同棲をスクープしたのが「セブン」だったことを。そして今回同じく「セブン」が2人の同棲解消をスクープした。趣里が田島のドタキャン騒動直後にマンションを引き払い実家に帰ってしまったのだという。

 「セブン」報道を受け、大手スポーツ紙なども動いた。当初「田島は1人暮らし」なんて事務所発表をタレ流していたスポーツ紙もあったが、解禁とばかりに「セブン」記事を紹介する形で同棲解消を報じた。情けない。

最終更新:2013/05/14 21:27
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