SMAP新曲は「ロキノン系」!? ジャニーズ異色コラボ増加の裏事情
6月5日発売のSMAP50枚目のシングル「Joy!!」の情報が解禁された。カップリング曲違いの全5ジャケット発売という“商法”には批判も集まっているが、こちらは言わずと知れたジャニーズのお家芸。ネット上では、楽曲提供アーティストに関しても話題になっているようだ。
表題曲の作詞作曲はガールズバンド・赤い公園の津野米咲(つのまいさ)。またカップリング曲「掌の世界」は、ロックバンド・凛として時雨のTKが作詞作曲を担当している。両者ともコアなファンを持つ若手バンドだが、近年のジャニーズグループは、こうした“別の畑”のアーティストが楽曲提供するケースが増えている。
ざっと並べてみてもSMAPはサカナクション、THE BAWDIES、LOVE PSYCHEDELICO、中田ヤスタカ、ドレスコーズ。山下智久も相対性理論、パスピエ、関ジャニ∞は斉藤和義、TOKIOは東京事変と、いわゆる「ロキノン系」と呼ばれるアーティストや、メジャーシーンのアーティストではないコアな面々が揃っている。およそ男性アイドルグループの音楽とは結びつかない彼らがご指名されるのはなぜだろうか。
「ロキノン系へのオファーの理由はいくつかありますが、まずはCDを売るための手段ですね。『このアーティスト名が入っているCDはすべて買う』という音楽ファンを取り込むためには、有効な戦略でしょう。かつては、ジャニーズとアーティストは対立項にありましたが、意外なアーティストがジャニーズの曲を書くということは、昔からあったと言えばあった。さらに最近の若いアーティストは、『アイドルなんて』と下に見ることを嫌う風潮があるというか、排他的になることの方がかっこ悪いという意識が強くなってきている気がします。とはいえ、スタッフから頼まれて仕方なく、また自分たちの宣伝のためにという部分もあるにはあると思います」(レコード会社関係者)
また、音楽的志向や感覚以外にも、金銭的な事情も当然絡んでくる。
「お金のために、というのも大いにありますよ。作詞作曲した場合の印税の取り分は、およそ5~6%。ざっくりと計算しても1,000円のCDが20万枚売れれば、1,000万円。ジャニーズのCDは売り上げが見込めますし、そりゃ喜んでやりますよね。アーティスト本人以上に、事務所やレコード会社が主導する場合も多いです」(同)
しかし、アイドルとアーティストの融合は、新たな名曲が生まれるきっかけになっているのは確かだろう。今後、ジャニーズがどんな楽曲を歌うのか楽しみにしたい。