前人未到の地、『徹子の部屋』観覧に成功! 徹子にまつわる謎を解き明かす
スタッフからの軽い説明があった。
「もし咳などをしたくなったら手を挙げてもらえれば、スタジオの外に
お連れします。CMのタイミングで中にまたお入れしますので、ご安心ください」
「お家で見ているように笑ったりしていただいていいのですが、私語はご遠慮ください」
など。年配の方が多いので、説明も親切で丁寧である。いつもなら番組収録前は「どぉも~!!」と前説の芸人が出てきて場を温めるのだが、そういった雰囲気ではない。エレガントだ。前説がない代わりに、徹子コンシェルジュ的スタッフが「徹子の部屋豆知識」を教えてくれた。
・セットの窓は冬、春は閉まっているが、初夏のオンエアになると開かれる
・窓の外の風景は、季節によってライティングで変化を加える
・お花は「消えもの」担当の専門スタッフが、その回のゲストのイメージに合わせて毎回替えている
・ソファのクッションカバーは季節に合わせて替えている
季節を意識した細やかな雰囲気づくり。『サザエさん』(フジテレビ系)の背景かのようだ。さすが国民的番組である。収録時間になり、スタジオ後方の入り口から黒柳徹子とゲストの貴乃花親方夫妻が現れた。徹子は少し足の具合が悪いのか、ひきずり気味でゆっくりと歩いていた。観覧客の席の前でゲストと一緒に挨拶してくれる。とても丁寧だ。生徹子は『日立 世界ふしぎ発見!』(TBS系)に続いて2度目だが、高貴なオーラは相変わらず。
収録は生放送と同じように、編集なしで一気に行われる。収録間で「CM入ります」と3~4回中断。このスタイルを取っているのは、徹子自身が番組を始める時に「一切編集はしないように」と希望したことによるという。ほぼ生放送と同様のため、やり直しのきかない緊張感があるし、無駄に思える話題に飛んでしまったりするが、半面、ゲストの本心をうまく引き出せるということもあるのだろう。収録中断の間はテーブルの上に置かれた資料の手書きのメモを見たりもしていたが、ほぼ本番時と変わらずゲストとしゃべり続ける徹子。
1本目の収録が終わり、前の時間帯の『上沼恵美子のおしゃべりクッキング』(朝日放送)からのつなぎとなる一言番宣の収録。
「貴乃花親方、花田景子さん、家族の話など」
(カット後)
「ちょっとキーがおかしくなっちゃったわね」
「たかのはな」の部分でキーが3オクターブくらい高かったのを修正。ここで私はツボに入ってしまい、笑いをこらえるのに必死になった。撮って出しが基本の徹子、撮り直しは珍しい。