収監の可能性大なローリン・ヒル、自宅立ち退きまで求められる!
90年代に一世を風靡した、R&Bシンガーのローリン・ヒル。グラミー賞を獲得している彼女に影響を受けたアーティストはとても多く、カリスマとして崇められていた時代もあったが、ここ数年は税金詐欺、元バンドメンバーへの給料未払いなど、話題になるのは金銭トラブルばかり。新たに、大家から立ち退きを求められていることが発覚し、マスコミから、「間もなく刑務所入りするのだから、ナイスタイミングだ」と意地悪く書き立てられている。
ローリンは、フージーズのメンバーとして活躍した後、1998年にリリースしたソロデビュー・アルバム『ミスエデュケーション』で5つのグラミー賞を獲得。このアルバムとツアーの売り上げで、1年間に2,500万ドル(約25億円)を超える収入を得たと伝えられている。ボブ・マーリーの息子ローハンとの間に5人の子どもをもうけてからは、子育てに忙しいのか表舞台に現れなくなったが、ミシェル・オバマ大統領夫人がiPodでローリンの曲をよく聞くと告白しているように、彼女の曲は継続的に売れ続けており、現在もかなりの印税収入があるとみられている。
しかし、ローハンとは別の男性との間に作った子どもを含めた、計6人の子どもたちを女手一つで育てているからか、経済状態はカツカツなようで、2005~07年の確定申告せずに、昨年アメリカ国税庁から故意に税金を納めていない悪質なケースだとして起訴されてしまった。ローリンはすぐに脱税したことを認め、有罪が確定。最高で禁錮1年の懲役刑と罰金10万ドル(約1,000万円)が科される可能性が高まっている。
そんな中、米ゴシップ芸能サイト「TMZ」は、ローリンが09年から借りているニュージャージー州サウス・オレンジに位置する邸宅の家主から立ち退きを求められていると報じた。同サイトによると、ローリンは先月支払うはずだった家賃を滞納しており、家主は裁判所を通じて督促状を送る、最後通告をしたとのこと。しかし、今なお支払いは行われておらず、家主は法的に立ち退きを求める手続きを開始したという。
98年にはカリブ諸島とマイアミに豪邸を所有し、セレブな暮らしをしていたローリンだが、08年には生まれ育ったサウス・オレンジに戻り、実母と子どもたちと地味に暮らしていると伝えられている。米メディアは、今回の立ち退きを、「税金詐欺で、どうせ刑務所に入るのだから、ちょうどいいタイミングじゃないか」と伝えているが、ファンは、ローリンの経済状態がそんなに逼迫したものなのかとショックを受けているようだ。
ローリンは現在行われている税金詐欺裁判で、「実は税金を支払えなくなった頃、マスコミがひた隠す“軍産複合体”からの攻撃を受け、ただならぬ脅威を感じていた。私だけでなく、家族にも被害が及ぶと判断したため、社会との関わりを断ち切っていた」と主張。深刻な事情があったために確定申告すらできなかった、落ち着いたら納税手続きをするつもりだったと弁解している。また、彼女は、10年ほどファミリー・カウンセリングを受けていることも明かしており、住居を転々としていたのも、これらの問題を抱えていたからなのかもしれない。
家族の安全を優先させるあまり、税金を滞納していたというローリン。しかし、11年末には、スーパーモデルを夢見る長女・シーラの「モデルとしての試し撮り写真」が流出し、ローリンに瓜二つだと話題になっていることから、少なくとも11年後半には脅威は消えていたものとみられる。そのため、ネット上では、起訴される前に、滞納した税金を払える時間は十分にあったはずだという、厳しい声が上がった。
ローリンの税金詐欺裁判だが、現地時間の22日に量刑が宣告されることになっている。彼女は、刑務所に行くのではなく、歌手として活動すれば滞納した税金はすぐに払えると執行の猶予を求めているが、禁錮刑を免れることは難しいだろうと多くのメディアは伝えている。ローリンが刑務所送りになってしまい、その上、家を立ち退かねばならなくなったら、6人の子どもたちは一体どうなってしまうのだろうか。非常に気になるところだ。