カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「リンネル」5月号

“ぬるくてモヤッ”が体現している、「リンネル」という雑誌の現実味のなさ

2013/04/19 15:00
「リンネル」2013年5月号(宝島社)

 「リンネル」5月号(宝島社)の表紙は、永作博美です。永作博美といえば、「憧れの女優」として女性人気が高いだけでなく、38歳でバツ2男性と結婚、39歳で第1子出産、42歳の現在第2子妊娠中、と女性の生き方のモデルとしても興味深い存在です。晩婚晩産、あるいは未婚女性が増えている今、読者女性たちが共感したり考えさせられたりするトピックをたくさんお持ちだと思うのですが……そんなドロッとした部分は一切触れないのが、「リンネル」のインタビュー。

 妊娠について「子どもは何人かいたらいいなと思っていましたが、年齢的なことを考えると難しいかなと思っていたのでびっくりしましたけど、それ以上に嬉しかったですね」という表面的な一言で済ませ、あとは“お財布を黄色いものに買い替えた”とか“華道を習ってみたい”“まずはお花の展示会を観に行きたい”といった、ぬるくてモヤッとした話に終始しています。永作の財布の色なんて、はっきり言ってどうでもいいです(キッパリ)。このインタビューだけではありません。「リンネル」は、1冊すべてにこの“ぬるモヤ感”が漂っているんですよ。なんと言えばいいんですかね、ツボがビミョーに外れたマッサージみたいな。アンタ、気を利かせてるつもりかもしれないけど、そこ違うから! と言いたくなっちゃう。

<トピック>
◎新しい服で春の街へ!
◎ミムラさん おめかし&カジュアル 着回し3weeks
◎おしゃれも暮らしも“大人”への準備

■生えてきたみたいなモデルじゃないとダメ

 ファッションページでは、白×白を提唱していたりして相変わらずなんですが、ページを繰っていて突然モサッとした写真が飛び込んできたのでビックリして確認したら、モデルにミムラを起用していました。どうしてモサッと見えるのでしょうか。ミムラは身長167cmもあるらしいですし、顔もかわいいのに。なのに、明らかにほかのモデルとは異質な雰囲気を醸し出しています。よく見てみると、大きな違いは2点ありました。1.ポーズが大げさ、2.シチュエーションに合わせて表情を作っている。

 「リンネル」のモデルは、たいてい足をダラッと開いて棒立ち。顔は無表情です。撮られていることに無自覚的で、まるで「洋服にも、私自身にも興味ないし」と言っているみたい。もっと言えば、「この格好で土の中から生えてきただけだし」と言っているようです。例えて言うなら、きのこっぽい。オシャレなきのこ。Be Natural。自意識を感じさせないこのポージング&表情こそが、いわゆる“自然体”の表現であり、“素のままの私らしい私”の表現なわけです。ところが、ミムラは女優だからそこのところがわかってないらしく、ワンカットワンカット、“私”と“服”を魅せる写真になっているので、モッサリ野暮ったく見えるんですね。魅せる写真で何が悪いのと言われたら、何も悪くないんですが、流派が違う。

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