JYJ活動にまた障害!? 韓国の所属事務所社長の逮捕の可能性はあるのか
4月4日、JYJの東京ドームコンサート最終日に、東スポWebが「JYJ所属事務所社長逮捕も」という記事を配信し、ファンの間で動揺が広がった。記事によれば、JYJの所属事務所である「C-JeSエンターテインメント」(韓国)に対し、日本の制作会社が著作権違反で刑事告訴することがわかったという。仮に告訴が受理されて、C-JeSのペク・チャンジュ社長が逮捕されるようなことがあれば、活動を再開したばかりのJYJの今後は、再び暗礁に乗り上げてしまうだろうというのだ。
しかし、警察が告訴状を受理したという事実は現時点ではない。ペク氏は逮捕される可能性は実際にあるのだろうか? JYJ関連の騒動に詳しいノンフィクションライターの小野登志郎氏は言う。
「確かに映像制作会社の『kelaプロジェクト』が、ペク氏を刑事告訴したという事実はあります。しかし、それが警察に受理されるかどうか、かなり大きなハードルがありますね。仮に、刑事告訴の要件と形式が揃っていれば警察は受理せざるを得なくなりますが、しかし受理したからといって逮捕になるかといえば、それはまだ先の話です。事案の悪質性などが問われますし、結果的に逮捕もされず不起訴で終わる可能性も十分にあります。今回の場合、著作権法違反の疑いは強いですが、相手が韓国人なだけに、国境を越えて捜査することに、日本の警察は二の足を踏むでしょう」
ことの発端は、東スポ記事にあるように、2011年秋に催された、JYJひたちなかコンサートのDVD映像著作権についての争いだ。この、ひたちなかコンサートの映像著作権は制作会社のkelaプロジェクトにあったようだが、C-JeSは他社からDVDを発売。3億6,000万円以上の売り上げがあったが、通常、そのうちの3分の1に当たる制作会社の取り分がなかったわけだ。映像著作権はkelaプロジェクトにあることは、C-JeSがDVDの販売を委託したJVDという会社とkelaプロジェクトとの間の民事裁判所での調停で、裁判官も指摘している。
「kelaプロジェクトの関係者は怒り心頭ですよ。言葉は悪いですが、この話を聞いた業界人の間から『ペクは泥棒じゃないか』という声は上がってますね。ペク氏が逮捕されるかどうかは別の問題として、C-JeSが日本の芸能関係者に対して、さらに悪い印象を与えたことは確かです」(芸能関係者)
以前から著作権の取り扱い方について、日本と韓国の間では大きく認識が異なることは危惧されていた。今回のトラブルは、そのことを現す事案といえるだろう。
ペク氏が日本の警察に逮捕される可能性は相当低いと考えられるが、彼らが元所属事務所であるエイベックスとはまた別の、新しい禍根を残したことは間違いない。