徹子が沈黙し唸り声を上げた、鈴木福くん兄妹の無邪気な“攻勢”
子役・鈴木福くんが自ら考案したという、架空の仮面ライダー「仮面ライダーピザ」。その決めゼリフ「ピザでゴー!」というのを言わされた末、実にあっさりと「どうぞ、お座りください」と、すべった芸人のようにあしらわれた「ピザの悲劇」が起こったのが昨年2月のこと。
4月1日、1年2カ月ぶりに福くんが『徹子の部屋』(テレビ朝日系)にやってきた。しかも今回は、2歳下の妹・夢ちゃんと、兄妹揃っての登場だ。福くんはこの春から小学3年生、夢ちゃんは新1年生。心強いパートナーを伴った福くん、徹子にリベンジだ!
「こんにちは!」
兄妹揃って、ランドセルを背負っての登場。福くんのランドセルを見た徹子が、
「アナタ、紺なのね」
とランドセルの色を確認したところ、
「マリンブルーです」
キッパリ訂正する福くん。今日の福くんは序盤からなんだか挑戦的だ。そう言われた徹子はといえば、
「失礼しましたね、フッフッフフフ」
と詫びながらも不敵な笑い。続いて夢ちゃんのランドセルに対して、
「アナタのは水色でいいのね」
と言ったところ、やはりキッパリと、
「サックスブルー」
と返されてしまう。夢ちゃん自身も、最初は「水色」と言っていたのに……。これを聞いた徹子から、
「ゲーーーーー!」
と、なんか聞いたことない声が出た。効いてるのか。続いて、前回出演時に福くんが徹子の頭の中から出してもらったアメの話に。出演はしていないけど、付き添いで来ていた夢ちゃんもアメを後でもらったらしいのだが、2人が声を合わせて、言葉を区切りながらそのアメのことを報告する。
「実はぁ、それが、今日、持ってぇ、きてぇ」
持ってきて?
「まーーーせん!」
いじわる。
「…………」
徹子、真顔で沈黙。その代わり、2人はドラえもんのアメを徹子にプレゼントしていたが、着々と福・夢コンビが攻め込んでいっているようだ。
さて中盤、その「マリンブルー」のランドセルから、
「この『ドラえもん』の映画の応援団、2人でやらせてもらってるんですけど」
と、『ドラえもん』の学習帳を何冊か取り出す。そのうちの1冊に、「2ねん2くみ すず木ふく」という名前が書いてある。「木」だけ漢字なのが、リアル。実際に使っているノートぽい。続いて夢ちゃんが、『ドラえもん』の映画パンフのようなものを取り出し始めた。さすが手慣れた2人、映画の宣伝タイムに突入かと思ったところで、
「アナタたち悪いけど、それ映画の宣伝は後にしてもらえない?」
徹子が一刀両断。宣伝却下。そう言われた2人は、ちょっと苦笑い。一気に形勢逆転だ。とはいえ、
「まあ、いいけど、出しちゃったのは」
と、優しい徹子さん、結局は『ドラえもん』の話に。ここからは一気に徹子ペース。
「2人とも負けず嫌いなんだって?」
と切り出し、2人に、にらめっこをさせる。福くんがゴリラの真似をし、夢ちゃんは舌出して白目むいて、すごい顔になっている。これがほぼ無言のまま30秒間も続き、すごい画面になっている。勝負は福くんの負け。さらに「なんかやって」という徹子からのムチャぶりは続き、今度は力くらべをすることになる2人。
「痛って!」
またまた福くんが負けた。お兄ちゃんだから、負けてあげてるのかもしれない。今回の『徹子の部屋』、自由で無邪気な3人の空気がそうさせるのか、トークをせずに3人一緒にクリームソーダをただチューっと飲んでいたりする場面があったりと、なんだか緩い感じが漂う。最後は、部屋のセットのあちこちに隠されたドラえもんのフィギュアを探すというゲームになり、2人が走り回り、ガチで「あった!」と声を上げたりしていた。そして、2人がたっぷり遊んで、そのまま番組は終了。
終わってみれば、徹子に楽しく遊ばせてもらった感じの、福・夢コンビでした。
(太田サトル)