「キラキラしてカッコいい番組」フジ社内でウワサされる時代遅れの“戦犯”とは
90年代の人気番組『料理の鉄人』(フジテレビ系)のリメイク版『アイアンシェフ』が3月22日で最終回を迎えた。午後11時台でも20%近い平均視聴率を獲得していた伝説の番組の13年ぶりの復活だったが、結果的に2クールで終了となってしまった。
過去の放送における視聴率は、初回2時間スペシャルで10.7%(ビデオリサーチ調べ、 関東地区/以下同)を記録して以降は5~8%の間で、最終回は4.3%と、もはやゴールデンの番組とは思えない悲惨な数字に。
「テレビ東京の『お金がなくても幸せライフ がんばれプアーズ!』にも負け、フジテレビは同時間帯で最下位となりました。しかし、同番組の後に放送されたニュース番組『FNNレインボー発』は4.5%を獲得してるので、『アイアンシェフ』だけが明らかに視聴者から避けられていたのでしょう。結局、初回以外は一度も二桁を獲得することはなかったのですが、フジは番組の可能性を信じているのか、今後は特番での放送を予定してるそうです」(週刊誌記者)
今年1月に同番組の打ち切りを報じた「週刊文春」(文藝春秋)によれば、『アイアンシェフ』や、昨年末に5回のレギュラー放送のみでひっそりと終了した『世界は言葉でできている』は、昨年6月に編成担当常務取締役に就任した大多亮氏の肝煎り番組だという。同氏は、かつてトレンディドラマをヒットさせた人物で、下品な笑いではなく「キラキラしてカッコいい番組」を求めているそうだ。
「昨年10月に掲げたキャッチコピー、『圧倒的に面白くてオリジナリティーにあふれるカッコイイ“クール・メディア” モテる☆フジテレビ』は、ネット上でも失笑を買っていましたが、現在のフジテレビが視聴者のニーズとズレているのは、『大多氏に原因があるのではないか』と、局内でもウワサされているそうです」(同)
新番組の放送と終了が続いているフジテレビとは対照的に、『踊る!さんま御殿!!』『ザ!世界仰天ニュース』『ぐるぐるナインティナイン』など、10年以上続くご長寿バラエティ番組を多く擁し、数字も好調なのが日本テレビだ。特に『ぐるナイ』は「グルメチキンレース・ゴチになります!」が変わらず人気で、今年1月10日の新レギュラー発表2時間SPでは22.3%を記録。通常放送でも安定して二桁後半を維持し、3月28日のSPでも20.7%と同時間帯トップに輝いた。二桁後半はおろか、20%を超えることも難しい昨今のテレビ業界の中で、驚異の高視聴率を出し続けている。
そして今後のフジはというと、1988年に放送され、浅野ゆう子&浅野温子のW主演が人気を博した『抱きしめたい!』のSPドラマを今秋放送予定。またしてもトップを走っていた時代の作品で勝負するという。大多氏を始め、当時のスタッフが企画に参加しているとのことだが、視聴者の関心はどれほどなのか、放送で明らかになりそうだ。