サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「VERY」ママ界のカーストを暴く カルチャー [女性誌速攻レビュー]「VERY」4月号 「スクール・ママ・カースト」のリアルを暴く、「VERY」ママの小物術 2013/03/31 17:00 女性誌速攻レビューVERY 「VERY」2013年4月号/光文社 いやー、今月の「VERY」(光文社)ずっしりと重いです。休刊する女性誌が多い中で、この広告の重み、安定感を感じます。さて、今月は新年度ということで、新連載も増えています。ゆるやかに変わりつつある「VERY」を見てみましょう。 <トピックス> ◎タキマキの「目指せ! ニッポンのお母ちゃん」 ◎“ならしの4月”のオシャレ作法 ◎ママCEOの起業ビジョンボード ■新しい目標は「知性派のお母ちゃん」? まず、今月から始まったコラムは2つ。専属モデルで表紙にも登場するエースとも言える“タキマキ”こと滝沢眞規子さんの「目指せ! ニッポンのお母ちゃん」と、2人の女の子のママでありながら翻訳・音楽関係のライターもしている、ちょっとした知性派のクリス・ウェブ佳子さんの「月刊ウェブジャーナル」です。 前者のタキマキさんは、別に「お母ちゃん」っぽい風貌じゃないのに、「お母ちゃん」と自称することで、「私、けっこう下まで降りてきてますよ! 親しみやすいでしょ!」とでも言いたげですが、コラムもブログのように、改行をたくさん入れたエッセイ風の語り口になっています。娘の受験勉強に合わせて、自分も食育の勉強を始めてみたとつづられ、最後には、子育ては悩むけど、正解がないから、「でもそれでいいんだ」と自己肯定して、がんばってる感をアピール。 そんなタキマキさんに対してクリス・ウェブさんは、自らは働く知性派ママであるにもかかわらず、そのテーマは「主婦だって立派な労働力であり、無職ではない!」というもの。フルタイムマザーへの偏見に対して、「主婦は家事と育児のプロなんだよ」と鼻息を荒くしています。 対照的な2人のコラム、これは「VERY」と「VERY」読者の今後の在り方を示しているのではないでしょうか。親しみやすく、あまり深く考えず「お母ちゃん」を目指す路線と、社会問題を考える意識高い路線、この2つがそれぞれ独立していることが望ましいのではなくって、両面の使い分けをしないといけない……ということなのかもしれません。 12次のページ Amazon 『VERY』 関連記事 「VERY」川の字問題に見る、「妻であり母であり女である」ことへの限界「VERY」ママフェスで大活躍! 「未来のミセスCEO」の正体に拍子抜けコンサバ復活の「VERY」に潜む、「社会問題と向き合う私」という価値観の萌芽ボーダーを「モテ」とは別次元の価値観で着こなす、「VERY」の余裕「夫以上の理解者!」、「VERY」読者におけるママ友との距離感が危険