IMALU、いしだ壱成……売れなくなった芸能人の駆け込み寺は「DJ」!?
ナインティナイン・岡村隆史が昨年から、「DJタカシ」として都内のクラブに出没しているという。DJといえば、特に若者からは羨望のまなざしを向けられる存在であるが、近年では、芸能人の「駆け込み寺」としても機能しているという。
とはいえ、岡村ほど売れている芸能人であれば、当然DJでの収益はまったく度外視だろう。しかしピークが過ぎたアーティストや、「あの人は今」といわれるタレントともなると、DJ活動は生活する上で、最も手堅い商法になるようだ。
「明石家さんまと大竹しのぶの長女・IMALUは、まさにそのパターンです。都内ではあまり見ない形式ですが、地方のクラブイベントとなると、『ゲストに有名芸能人DJが来る』という触れ込みだけで相当の集客を見込めます。ギャラはもちろん、知名度が高ければ高いほどアップし、IMALUクラスであれば、一晩で40~50万円程度にはなりますね」(キャスティング会社スタッフ)
2009年にデビューしてから、バラエティに歌手活動にと大忙しだったIMALU。しかし、ブログでDJ活動の様子をたびたび報告しているところを見ると、今は地道な営業をこなす日々を送っていることがうかがえる。大物2世として注目を集めていた頃に比べると、お寒い状況に陥ってしまったが、前出のスタッフは「ここにたどり着いたことは賢明だ」と語る。
「一昔前のDJというと、1本のイベントのためにアナログレコードを何十枚も抱えて移動するという重労働でしたが、今では、リミックスされた音源が入ったiPodひとつで営業が可能となりました。それを流して、一晩50万円ともなれば、なんともオイシイ商売というわけです。芸能界の仕事の位置づけとしては、『商店街のテープカットセレモニー』と変わらない、お飾りとしての仕事といえますが、ピークを過ぎたタレントからすれば、喜んで引き受けることでしょう」
こうした地道な“地方営業”に心血を注ぐタレントは、数多く存在する。ゲストDJを選定するイベンターやブッキング担当者の打ち合わせでは、お笑い芸人や俳優の名前も挙がっているという。
「ふかわりょうやいしだ壱成なんかは、どれだけギャラが安くても、声が掛かれば絶対に出演してくれると評判です。また一晩50万円クラスの有名人といえば、鈴木亜美やマーク・パンサーが該当しますね。この2人は遊び感覚ではなく真剣にDJ活動を行っていると評判なので、マンスリー契約をしたがる関係者も大勢いますよ」(同)
芸能人が、DJイベントでアルバイトをしていると捉えると少々情けないようにも思うが、実は、下手なトークショーや講演会を行うより、よほど地に足が着いた営業方法だという。
「営業のやり方次第では、毎週必ずイベントに出席することになるため、自然とDJとしての腕前も上がり、『手に職をつける』ことにつながります。クラブ側としても、著名人を大勢呼べればチケット代も高くできるし、十分な儲けを確保することができます。そうすれば、タレントのギャラも上がっていくわけです。一発屋芸人予備軍の人たちは、今からDJプレイを学んでもいいかもしれませんよ」(芸能プロ関係者)
見事に需要と供給が成立しているという、芸能人のDJ活動。今後も新しい「DJ●●」が登場していくことだろう。