JYJ、国営放送への“棚ぼた”出演でテレビ露出も増加する?
2月25日、韓国初の女性大統領となるパク・クネ氏の就任式が行われたが、その祝賀ステージにJYJが出演した。彼らの出演のニュースは、15日に発表されてから注目を集めていた。というのも、この就任式は韓国国営放送であるKBSの1TVで生中継されるため、これにより、今までテレビ活動を制限されていたJYJがKBSに、なかば“棚ぼた”的に出演することになったからである。
JYJは、東方神起のメンバーとして、韓国最大手の芸能事務所であるSMエンターテインメントに所属していた。ところが、契約問題をきっかけにキム・ジュンス、パク・ユチョン、キム・ジェジュンの3人が独立を宣言。契約を巡り、SMエンタと長きにわたる法廷闘争が繰り広げられていたが、昨年11月、JYJ側が東方神起として活動する意志がないとして、「完全決別」を理由にSMエンタが和解に応じ、3年以上に及んだ訴訟問題は幕を引いた。
SMエンタとJYJが法廷闘争を行っていた間、JYJはアルバムをリリースしてもテレビ出演などのメディア活動をすることができなかった。なにせ、相手は人気アイドルを数多く抱える最大手事務所だ。
「KBSなどが発表した公式見解は、『法的な問題をはらんでいるため、騒動が解決するまでJYJの出演を見合わせる』というものでしたが、各局にSMエンタから『JYJを出演させたら、わが社のアイドルは出しません』と圧力がかかったのは想像に難くありません。ただしユチョンが俳優として単独でドラマ出演することは可能だったので、どこまでSMエンタが各局に圧力をかけていたのかを、疑問視する人もいます」(韓流ライター)
しかしSMエンタがテレビ局に対して、かなり強気の姿勢でいるのは確かだ。特に昨年には、チャン・ドンゴン、キム・ハヌルが所属していた芸能事務所を傘下に収め、SM C&Cを設立。この事務所には、このほか韓国でトップの人気を誇るシン・ドンヨプやカン・ホドンといった大物タレントも契約し、SMエンタが弱かった俳優・タレント部門の増強に成功。まさに“マンモス事務所”となり、韓国芸能界における影響力は計り知れない。各分野において隙なし状態のSMエンタだが、だからこそ“SMエンタによる独占化”を危惧する声も多い。
いずれにせよ、「SMエンタとの法廷闘争も終わって、足かせが取れたJYJが、大統領就任式の生放送での“棚ぼた”テレビ出演をきっかけに、公共電波への露出が今後増えてくると思われる」(同)というが、法律的に問題のない状態の1月にも騒動が起こっている。KBSの音楽番組が発表した独自ランキングから、アルバムと音楽配信チャートで上位にランクインしていたジェジュンの名前が排除され、ファンから非難されていたのだ。これがSMエンタの影響力なのか、局側の一方的な配慮なのかは不明だが、こういった動きが今後なくなるのかは、まだわからない。ファンとしては、まだまだ不安は尽きないだろう。