映画『進撃の巨人』が頓挫寸前!? 監督だけでなくキャストも降板
累計発行部数1,000万部突破、第35回講談社漫画賞など、さまざまな賞を獲得し、現在最も勢いがあるといわれる漫画『進撃の巨人』(講談社)。「別冊少年マガジン」の看板作で、実写映画化とアニメ化も決定していた。ところが映画化をめぐっては、想定の範囲外のトラブルが発生しているようだ。
同作の映画化が正式発表されたのは、2011年の年末だった。当時は、内容やキャストなどに関しては明かされず、「公開は2013年を予定」「メガホンを取るのは中島哲也監督」「中島監督と原作者・諫山創が、1年ほど綿密に打ち合わせを続けている」といったことが伝えられた。また配給の東宝は、「日本映画界最大規模の制作費で、原作の世界観を忠実に再現する」というコメントを発表。すでに同時期からエキストラの募集が行われていたことから、すでにクランクインもしていたとみられている。
「ところが昨年夏頃から、映画化は中止になったといううわさが流れ始めて、12月には中島監督の降板が伝えられました。東宝は中止に関して完全否定していますが、このままでは本当にお蔵入りしてしまう可能性も出てきそうです」(週刊誌記者)
作品の核となる監督が、しかも正式発表後に降板とあればタダ事ではない。現在公開日については「2014年(仮)」となっているが、実際には完全に白紙の状態だという。
「具体的に内部で何が起こったのかはわかりませんが、中島監督の降板とともに、数名のキャストも出演を断ってしまったようなんです。監督のみならず出演者まで一から探すとなると、企画の段階から詰め直さなければなりません。少なくとも当初想定していた作品内容とは、到底かけ離れたものになってしまうことでしょう」(同)
また別の関係者は、一連の出来事について「少なくとも、ギャランティに関する話ではなさそうだ」と話す。
「中島監督は芸術家肌のクリエイターで、『嫌われ松子の一生』『告白』などヒット作も続いていることから、ギャラで揉めたということは考えにくい。もともとCM制作出身ということもあり、どれほどの制作費があっても懐に入れようとは考えず、その金で『どれだけの絵を撮れるか』に執心するはず。考えられるのは、制作上の指針で配給側と衝突してしまったか、原作者と意見の食い違いが離別につながった、といったところではないでしょうか」(テレビ局関係者)
ファンの間でも、実写化をめぐっては「今から楽しみ」といった期待の声から、「原作の世界観を壊しそう」という反対意見までさまざま。今後は急ピッチで撮影再開となるのか、中止という苦渋の決断が下されてしまうのか。東宝の発表が待たれる。