【動画あり】大統領就任式で国歌斉唱したビヨンセに、口パク疑惑!?

　アメリカ大統領選で再選を果たしたオバマ大統領の2期目の就任式が、21日にワシントンの連邦議会議事堂前で行われた。70万人の観客が見守る中で厳かに執り行われた式典には、多くのセレブたちが出席。世界の歌姫ビヨンセが魂を込めて熱唱した国歌斉唱は、就任式のハイライトだと大絶賛された。しかし、その感動的な国歌斉唱に口パク疑惑が急浮上。大手メディアも報じる騒ぎとなっている。

　日本の「君が代」同様、シンプルなようで歌うのが難しいとされているアメリカの国歌「星条旗」。2009年のオバマ大統領就任式ではアメリカ海軍楽隊の合唱隊員が歌ったのだが、今回はビヨンセが独唱の大役を任された。全米だけでなく世界中に向けて中継されるというプレッシャーの中、ビヨンセは堂々と「星条旗」を熱唱。昨年亡くなったホイットニー・ヒューストンが1991年にスーパーボウルで披露した“伝説的国歌独唱”を彷彿とさせる、圧倒的な声量と歌唱力でアメリカ国民を魅了した。

　だが、就任式終了直後から、ビヨンセの国歌斉唱は口パクだったという情報が流れだした。地元誌「The Washingtonian」は、ビヨンセが画像共有アプリ「Instagram」に掲載したアメリカ海軍楽隊員と録音スタジオにいる写真を引用し、「事前に音声を録音していた、動かぬ証拠」「指揮者は大げさなほどタクトを振っていたが海軍楽隊は覇気がなく、明らかに演奏をしているふりをしていた」と報道。事前に録音したものを流した口パクだったと報じた。

　翌22日、大手紙「ニューヨーク・ポスト」は国歌斉唱の演奏を行ったアメリカ海軍楽隊代表から、ビヨンセが口パクしたことを裏付ける証言を入手。「就任式で流れる音楽は不測の事態等に備え、すべて事前録音されている」「我々は式典本番で生演奏をしていた。だが国歌斉唱直前に、ビヨンセは事前に録音した音声を使う決断を下したという指示が入った。その理由は聞かされていない」という証言を掲載。ビヨンセが斉唱途中でイヤフォンを外すというドラマチックな演出も、口パクだと発覚した今見ると寒々しいと酷評した。

　イギリスの大手紙「ロンドン・タイムズ」も「ビヨンセは口パクした」と大々的に伝える騒ぎとなっているが、その一方で、ゴシップサイト「Jezebel」は情報提供者からの「事前録音されたバックアップがあったのは確かだが、ビヨンセは実際に歌っていた。『ウォール・ストリート・ジャーナル』の映像を見れば明白だ。このカメラマンは自身のマイクを使用したため、壇上のスピーカーを通していないビヨンセの生の歌声を拾っている」という見解を紹介。このように口パクではないという意見もあるが、大多数が口パクに違いないと確信しているようである。というのも、ビヨンセは過去にも口パク疑惑をかけられたことがあるからだ。

　ビヨンセは、2009年の第81回アカデミー賞授賞式で、司会を務めたヒュー・ジャックマンらと共に踊りながらミュージカルメドレーを披露。チラチラと乳輪が見える激しいダンスを踊りながらも、息はまったく上がらず「口パクしかありえない」と叩かれた。アカデミー主催者は「ライブなので事前録音したものを使用していることは認める。だが、どこで使用したか具体的には公開しない」という声明を発表。この時は「激しいダンスを伴うパフォーマンスなんだから仕方ない」「乳輪ポロリのサービスもあったのだし」と世間は納得したようだった。

　「ニューヨーク・ポスト」の取材に対して、ビヨンセの国歌斉唱は口パクだったと証言した海軍楽隊代表はその後、発言を撤回。「録音した音声を使用したのか、私はそのことを知る立場にない」と修正した。しかし、同じく就任式で歌を披露したケリー・クラークソンの代理人は「彼女は実際に歌いましたよ」とサラリと発表。さまざまな証言が飛び交っているが、沈黙を守り続けているビヨンセの口パクはもはや決定的だとみられている。

　ビヨンセだが、2月3日に開催されるアメリカ最大のスポーツイベント、第47回スーパーボウルのハーフタイム・パフォーマンスを務めることが決まっている。毎年豪華スターがパフォーマンスを行うことで大いに盛り上がるスーパーボウルだが、すさまじい歓声で演奏の音が聞こえずに歌いにくいため、大半のアーティストが口パクを余儀なくされているとも伝えられている。

　大統領就任という厳かな式典で、不名誉な口パク疑惑をかけられてしまったビヨンセ。1億を超える人が視聴するスーパーボウルでも、堂々と口パクでパフォーマンスを行えるのかが注目される。