『男を虜にする500の秘密』って、バブル期の石田純一みたいな古臭さね!
はぁ~い。タテロール高柳です。今年こそダーリンを捕まえてゴールインしたいわよね。そんな女の子たちのお役立ち本がコレ! 『男を虜にする500の秘密』(ハースト婦人画報社)って本。アメリカの人気ファッション誌「コスモポリタン」が、男に関するセクシーな知識をまとめた1冊なの。男の習性とかカラダの秘密とか、いろんなことが書いてある本なんだって。
「カウンターに背中や脇を向けて立っている男性は新しい出会いを求めている」
「男の皮膚は、女性の10倍鈍感」
「男が魅力的に感じるのは魅力的な脚よりも、キレイな腕」
ふむふむ、なんか役立ちそうなことが書いてあるじゃない。敵を射るにはまず敵のデータから収集しなくちゃ、だわ。なんでも、「右半身へのキスに男の悦びは倍増」するらしいのよ。今度チャンスがあったら、右から攻めてみなくちゃ~。
あら? 「人差し指が薬指より短いと巨根?!」とか「頭脳線がまっすぐなら冷静で論理的」とか、データに基づく話かと思えばそうじゃなく、占いに近い感じね。これって、どうみてもアメリカじゃなくて日本の話だと思うんだけど、本当にアメリカ人が作ったのかしら。でも、男ってみんな同じような生き物だから、国が違ってもデータは違いがないのかも。恋愛というよりも動物学的な意味での「男学」と考えれば、この本はアリよね~。
でも、「男はたくさんのストレスを背中に背負ってるからマッサージしろ」とか意味不明。尽くす女なんて、昭和で滅んだのよ。その上、「特にあの子最高! と思ったら、マニキュアが禿げているのに気づかない」なんてウソよ。そんな単細胞の男なんて、モテない男だけよ! 役に立ちそうなフレーズも多いけど、中には自己満足のメルヘンフレーズもあったわ。秘密を500個にしたいばかりにテキトーに増やしている感じがするわね。「身長の高い男は、生活満足度が高い」とか、「筋骨隆々の男は生殖能力も高い」なんて、ほんと思考がマッチョすぎ。その上、「知的な男ほど、精液の質が高い?! ある研究では、言語と計算のテストで高得点を獲得した男性ほど、精子の運動率が高かったとか」って書かれてて、あら、なんだかどれも古くさいトピックね。この本、一体どの時代に作ったのかしら。今時の草食くんには、まったく当てはまらないわ~。
「コスモポリタン」編集の本とかいっているけど、「コスモポリタン」なんて今時はみんな知らないわよ。日本でも発行されてたけど、1980~2005年っていうバブル期だけの雑誌だもの。この本て、まるで『愛と平成の色男』時代の石田純一みたいな古臭さね。今や石田純一だって子ども作ったり、バラエティで間抜け面さらすような、ちょっとオドオドしたタイプに変わってるのよ。アメリカ男はそうでもないかもしれないけど、2013年の日本の男は草食だから、これにあてはまるのは45歳以上のオヤジだけね。
そういえば大昔、「コスモポリタンレポート」とかいう本が出てたけど、もしかしてその焼き直し? あら、なんでそんなこと知ってるかって?? ……なぜかしら、きっと会社の先輩の話を聞きかじったのかも。ふふふ。女に生まれた年なんか聞くもんじゃないわ。ヤボな男は嫌われるわよ。単細胞の男しか捕まえられそうもないこの本って、ワタシに言わせればまだまだ甘いわ~。日本のクールな粋を教えてあげるから、コスモポリタンども、ど~ぞ海を越えていらっしゃ~い。いつでも日本流をレクチャーしてあげるわよ!
(タテロール高柳)