リポーターに公開ダメ出しをする、羽鳥慎一の尋常ではないイライラ
今回ツッコませていただくのは、12月30日放送分『モーニングバード!超拡大全力ライブスペシャル』(テレビ朝日系)で見せた、羽鳥慎一の意外な(?)顔。
番組内では、スカイツリーからの実況で、リポーターの女性が、大晦日のこの日も「予約ナシでスカイツリーにのぼることができる」という情報を伝えていた。「ただし、混雑が予想されます」といった補足で、必要な情報は一通り伝えられたかに見えた。にもかかわらず、それを唯一許せなかったのが、ほかでもない、羽鳥である。
「どのくらい並びますか」
リポーターはやや困った表情で、「通常より混雑が予想されます」と返したが、それに対して羽鳥はさらにきつい口調&早口で、追い込みをかける。
「平常時の土日ですと1時間程度の待ちですが、どのくらい待ちになりそうですか」
リポーターは一生懸命笑顔でこう返す。
「どのくらいかは……通常より混雑が予想されますので、みなさんお早めにお越しください~」
ここまで食い下がったら、もう気が済むだろうと思ったが、羽鳥の口から出たのは、次の言葉だった。
「結局、何もわかりませんでしたが」
どうしたんですか、羽鳥さん。下品なオヤジギャグを使う人なら、そして羽鳥が女性なら、おそらく「今日はアレの日か」なんて言われてしまいそうなほど、尋常でないイライラ感だ。あるいは、意地悪な人なら、プライベートの問題を訝るだろう。仮に「○時間」などと数字で答えたら、もっと長かった場合に「そんなに短くなかったぞ」というクレームが局に来ることは考えられる。だからこそ不確実な数字はあまり出さないのが無難だろうに。リポーターもそれを考えてのことだったかもしれないのに。
そもそも視聴者にとって、そんなに厳密な待ち時間の情報って必要だろうか。大晦日のような慌ただしい日に、わざわざスカイツリーに行くことを検討するような人は、「通常より混雑」のレベルが「2時間だったら行くけど、3時間ならやめよう」とか思うとは、正直考えにくい。しかも、そこまで明らかにリポーターを困らせてしまったら、「しつこくてすみませんね(笑)」など自虐的にオチをつけないと収拾がつかないと思うのだが、よりによって「何もわからない」というダメ出し……。
本来なら進行がスムーズにいかない時、司会者は機転をきかせてカバーすべきだと思うのだが、おそらくバードは、周りの人のことを「使えない」とみなしているのだろう。そして、ややうんざりしているのだろう。仕事は1人でやるもんじゃない……そんな昔から語り尽くされた言葉を、かつての人気ナンバーワン男性アナ・羽鳥に贈りたい。
(田幸和歌子)