芸能
豊作の年でした

飛び火から大炎上も!? 芸人たちの“笑えない”Twitter事件簿2012

2013/01/01 22:00
『ブラックマヨネーズ吉田敬のぶつぶ
つ』/幻冬舎

 昨年12月、有吉弘行が国内フォロワー数ランキングで、ソフトバンクの孫正義社長を抜いて1位になったことが話題となった。有吉は、一般人フォロワーからの悪質なツイートをうまくかわすことで、ネットユーザーからの評価を高めている。しかし一方で、Twitter上での一般人とのコミュニケーション方法をうまく見極められず、炎上してしまう芸人は後を絶たない。

 トータルテンボス・藤田憲右は、漫画作品を題材にしたネタをテレビ番組で披露したところ、番組内でそのことが正確にアナウンスされていなかったため、「パクリだ」と批判が殺到。藤田も最初は「銀の匙を題材にネタを作ってくれという番組企画が前にあってそれであのネタを作ったのだよ」と、題材にした作品名『銀の匙』(小学館)を出して説明を行ったが、それでも批判を続けるユーザーにキレてしまい、「今月でTwitterやめます。何も楽しくない。自分勝手な理屈っぽい評論家気取りのお笑いフリークが多すぎる。あぁ気持ち悪ぃ!」と、アカウントを削除した。

 ドランクドラゴン・鈴木拓も、一般人フォロワーの“突撃”に耐えられなかった芸人の1人。出演した人気バラエティ番組『逃走中』(フジテレビ系)で、鈴木は「自首」を選択し、闘争レースを降りて賞金をゲットしたことに、一部ユーザーが反発。鈴木の行動は番組上まったく問題のないものだったが、日々寄せられる批判のツイートに参ってしまったのか、ついに「諸事情によりTwitterをやめたいと思います。これからも応援宜しくお願いします」と“Twitterからの逃走”を宣言した。

 また、母親の生活保護受給問題が物議を醸していた次長課長・河本準一は、Twitter上のプロフィールを「Twitterの意味自体を把握してない人は今後一切見なくていいなぁ。その生き生きとしたパワーをもっと他の事で使えばいいのになぁ」「人の嫌な事を生きがいにしてる人達がどうか無くなりますようになぁ」などと更新したことが話題に。本人は生活保護問題について一切口を閉ざしていた中での変更に、ネット上では批判が相次いだ。

 その河本の騒動は、同じ吉本興業所属のブラックマヨネーズ・吉田敬や、オリエンタルラジオ・藤森慎吾にまで飛び火してしまった。吉田は、河本の生活保護問題について心ないツイートを行った一般ユーザーに対して、「このての人って、なぜこんな物言いしかできひんのやろ。でもおかげで普通の人に感謝できる。ありがとう、食物連鎖の一番下の人♪頑張れよ、食物連鎖の一番下の人!」と反撃。

 この発言を受け、ブラックマヨネーズが出演する「うま辛ポテト ヒ~ハー!!」の発売元であるカルビーは、CM動画を公式サイトから削除する事態にまで発展した。(その後、ブラマヨは11月下旬より放映された新CM『NEWヒ~ハー!!&おいヒ~ハー!!』篇に出演)

 そして藤森は、Twitter上で騒動について謝罪文を掲載した河本のツイートに「笑わせてくれればいいです!」とコメント。それに対して、フォロワーから「無責任なことを言うな」という内容の厳しいツッコミが入り、その後も一般ユーザーとの応酬が続いた。しまいには、一部のユーザーを「はいさようならー!ブロックー!」と、相手からのフォローを強制的に解除する対応を取ったのだ。

 ストレートな発言で、かつてブログが大炎上し、「炎上王」なる異名をつけられたキングコング・西野亮廣は、Twitterでも大活躍している。今年11月、番組で共演しているNMB48の新曲「北川謙二」を紹介する際、「私の脱糞を本番中に暴露した糞オンナ擁するNMB48が、『北川謙二』というフザけたタイトルのニューシングルをリリースするそうです。タイトルこそフザけておりますが、曲はとてもステキです。皆様、是非!」とツイート。この発言に対し、NMB48ファンからは「バカにするな」などと怒りの声が届いた。

 これは、吉本興業の系列であるKYORAKU吉本.ホールディングスに所属するNMB48の新曲を、あえて反感を買うようなツイートをして話題を振りまこうという、西野なりの宣伝戦略だったという見方も十分にできるが、一部のファンにはその意図が伝わらなかったようだ。

 しかしその後も、絵本作家としても活動している西野は「僕は太宰治が(いかがわしいから)大嫌いなのですが」とつぶやき、太宰ファンから批判が集中。12月には、「ひな壇に座らないと決めました」「ワイプのリアクションとか知らねーよ」と、ひな壇芸人からの辞退宣言が飛び出し、またもや注目が集まった。

 以上のように、西野の場合は、わざと賛否が巻き起こることばかり発言して、ネット上で注目を浴びるように自ら誘導しているフシもある。一方、西野以外の芸人は、テレビ番組での言動や、Twitter上での炎上が飛び火したりと、まったく予期せず炎上を招いてしまったようだ。

 2012年もさまざまな形で芸人のTwitterが話題に上がった。Twitterの使い方は千差万別だが、“有名人”という影響力のある立場を自覚し、トラブルの元となってしまうツイートには、十分注意を払ってほしいものだ。

最終更新:2013/01/01 22:48
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