氷川きよしの“脱・受け身”が業界で話題、『紅白』も攻めに攻めて!
いよいよ間近に迫った2012年の『紅白歌合戦』(NHK)。「今年もいろいろあったわ~」なんて、酒でも飲みながら、だらだらと『紅白』鑑賞をしようと思っているあなたに、サイゾーウーマンが『紅白』ウラ情報をお届け★ 音楽業界人がこっそり教えてくれた出場者の小話で、『紅白』がもっと面白くなっちゃうかも!
【白組編】
■アーティスト意識が高くなったとうわさの氷川きよし
「今年は育ての親である事務所の会長が事故でお亡くなりになったので、氷川君のステージはさぞや感動的なものになるでしょう。ほぼ10年間変わらず、年間70カ所、各2回のステージ(合計140ステージ)をずっとこなし続け、まったく動員も衰えていないそうです。最初の頃はとてもおとなしく、自分からバンドに何かを言うことなど皆無だったようですが、今では本番直前のリハーサル中に、『この曲、もう少し明るい感じにしたいから、キーを一音上げましょう』と突然の転調を提案。スタッフが、大至急写譜屋さんに連絡を入れて、本番直前ギリギリにバンドさんの譜面が間に合う……なんてこともあったとか(笑)。アーティスト意識が高くなったという印象です」
アイドルがアーティスト意識を持つとロクなことにならないわよ!?
■休養~復帰というNHKのお家芸に乗ったコブクロ
「コブクロは、休養~復帰という流れで出場が決まったアーティスト。絢香もまったく同じパターンですね。ある程度大きな支持を得て、シーンを動かしたという実績があり、かつアリーナ、スタジアムでライブができるレベルのアーティストでないと、できない芸当ではあります。オイタをしてみそぎを済ませた後というのでなく、出産や病気からのカムバックだったら、純粋に『お帰りなさい』と紹介できるので、NHK的にも扱い易いでしょう。同様に、NHKが『紅白』、さらには『NHKスペシャル』まで使って、休養~復活のストーリーを作った代表的なアーティストは、やはり安室奈美恵でしょう。安室は、『紅白』を特別な場所と思っていたようですが、その後、事務所の脱税事件、社長逮捕収監などの憂き目に遭ってしまい、お声が掛からなくなってしまいました。時が経ち、最近ではNHKも出演のお願いをするようになったようですが、なかなか快諾をもらうのは困難なようです」
お涙頂戴演出は、『おしん』から続く国民の大好物!
■見た目と裏腹なゴールデンボンバー
「ゴールデンボンバーの事務所のK社長は、もともとレコード会社の制作プロデューサーだった人で、当時からいろんな戦略を持ってヒット曲を出した人です。代表的なものはZIGGY、リンドバーグ、岡本真夜など。中には『ASAYAN』(テレビ東京系)企画のABYSSやFBIなどの大ハズシもありましたけど(笑)。独立してからは、数々のバンドをインディーズデビューさせて、コンスタントにライブハウスでCDを手売りし、2,000枚くらいのセールスを続けていました。そしてゴールデンボンバーに出会い、徹底的に『クダラナイことをしよう』と試み、彼らもK社長の戦略を理解して、忠実に演じきることによって、ビッグセールスに結びつきましたね。メンバーが、それぞれ役割分担もきちっとできているので、しばらくブームは続くかもしれません」
エアバンドって公言してるから、生での機材トラブルも、ある意味安心~★
■アミューズのNHK出演を牛耳る福山雅治
「NHKの福山雅治に対しての『借り』は、やはり大河ドラマ『龍馬伝』。NHKサイドはずっと否定し続けていますが、本来この企画は、『坂本龍馬=SMAP・木村拓哉』設定の下で進んでいたんです。しかしSMAPサイドとしては、『嵐の人気がSMAPに迫ってきている時期に、SMAP全体での活動をおろそかにして、木村を1年間大河ドラマに拘束されるのは、あまりにもリスクが高い』と判断したようで、ギリギリのところでマネジャーのI女史に、木村を下げられてしまった。慌てたNHKサイドが、三顧の礼でアミューズにお願いしたといわれています。翌年の大河も福山同様アミューズ所属の上野樹里を起用していますし、その後のNHKのアミューズに対する気遣いは、破格のものですよ。1年間何をやっていたかわからないポルノグラフィティでも、アミューズに『今年も紅白によろしく!』と言われたら、NHKは断れないでしょう(笑)」
ちなみに去年まで3年連続出場のflumpoolもアミューズよ
■芸能界のジェントルマンとして、業界人もメロメロの舘ひろし
「『芸能界のジェントルマン』として、ファンだけでなく業界人にも愛されている舘さん! 若いスタッフへも、気配りや心遣いを忘れず、『またこの人と仕事をしたい!』と思わせるオーラを、いつも持っていますね。舘さんのダンディーながらもコミカルな演技が光っているNHK朝ドラ『純と愛』がきっかけで、『紅白』にも出場となりました。そんな舘さんが、ドラマ撮影時の待ち時間などに、現場を共にする俳優やスタッフにかける数々の名言が、業界では伝説として語られています。『役者ってのはねぇ。“はいカット!”から“よーいスタート!”までの間が役者の仕事だからね』『芝居もヘタ。歌もヘタ。そんな俺が、どうしてこの場所にいると思う? 俺は運がいいんだよ』。でも、私が一番好きな舘さんのお言葉は、仕事が忙しくて、彼女とすれ違いが多いと悩んでいた若いスタッフにかけた言葉ですね。『女とトマトは腐りやすい』」
舘さ~ん、ひよっこの私には、「女とトマト」の意味がよくわかんない!