KARAはスルー!? 「まるでAV」な韓国の19禁CMの過剰演出
今、韓国で最も話題になっているCMが、焼酎の「チョウムチョロム」。KARAのハラ、SISTARのヒョリン、4Minuteのヒョナの女性アイドル3人がセクシー対決をするというコンセプトの映像である。
セクシー対決というだけあって、3人がそれぞれ挑発的なダンスパフォーマンスをCMで繰り広げている。韓国のニュースでは、ヒョナのパフォーマンスが特に過激なため、19禁判定を受けたという報道がなされているが、実際は、ほかの2人のバージョンも同様の判定を受けている。
日本ではキュートなアイドル路線で活動しているKARAのハラも、CMでは体のラインを強調したホットパンツ姿で体をくねらせているが、本人にいまいち“ビッチ”要素が欠けているせいか、ネットで騒がれているヒョナほどには話題になっていないようだ。では、なぜヒョナばかりが煽情性論争の的になっているのか。
「ヒョナの場合、デビュー当初からグループ内でのセクシー担当として、事務所が仕掛けてきたという背景があります。グループ活動のほか、ソロでも活動をしていますが、ソロではセックスアピールの度合いがアップし、楽曲を発表するたびに『煽情性が強い!』と指摘を受けていました。つまり、一般市民の間の認識の中に、ヒョナ=煽情性という図式が刷り込まれているわけです。今回のCM騒動も、ハラやヒョリンの映像も19禁判定されていながら、ヒョナばかりが問題視されているのは、こういう事情からでしょう」(韓流ライター)
新世代アイドルの中ではセクシーの代名詞となっているヒョナだが、韓国のセクシークイーンといえば、イ・ヒョリである。彼女もセクシーなイメージが定着しているがゆえに、出演CMが煽情性で問題となった過去がある。ほぼ上半身裸のヒョリが男性モデルと、「ヒョリ、髪、どうしたの?」「触ってみる? どう? 気持ちいい?」と会話をするシャンプーのCMだったが、そのやりとりが、「まるでAVだ」とネットで騒ぎになってしまった。
「地下鉄の主要路線用に展開された、健康飲料水の広告が問題となったこともあります。飲料水の瓶のふたの内側に、プレゼントキャンペーン用のテキストを印刷していたことから、広告のキャッチフレーズを『抜く楽しみがある』にしました。もちろんメーカー側は『瓶の栓を抜く』という意味でしたが、セクシークイーンのイ・ヒョリがモデルだったため、一般市民は性的な方の“抜く”をイメージ。『不快である』と苦情が寄せられたんです」(同)
ヒョナの焼酎CMにしろ、イ・ヒョリのシャンプーと飲料水の広告にしろ、セクシーイメージが薄い芸能人が出演していたら、おそらくはまったく問題にならないレベルのはず。つまり、2人のCMが「刺激的すぎる」と問題になってしまったのは、もともと持たれている彼女たちのイメージが原因だろう。お茶の間が“余計な想像”を働かせることを期待して、メーカーがモデルを起用しているのか、図らずもそのような結果になってしまっているのかは微妙なところだが、セクシー全開の過剰な演出で、消費者に嫌悪感や不快感を与えてしまうことは確かだろう。実際、今回のヒョナのCMも「エロすぎて嫌」という声が多いという。
とはいうものの、話題になって商品に対する注目度が格段に上がっていることは確実なので、マーケティングの狙いとしては成功なのかもしれない。