芸能
山口智子には触れないであげてよ……

“ご祝儀”が多かったドラマは? 『TOKYOエアポート』初回視聴率から-4.6%

2012/11/09 11:45
『TOKYOエアポート~東京空港管制保安部』
(フジテレビ系)公式サイトより

 現在放送中の秋ドラマ。今期は、成宮寛貴が新相棒となった『相棒 season 11』(テレビ朝日系)や、山口智子が16年ぶりに連続ドラマにカムバックした『ゴーイングマイホーム』(フジテレビ系)、木村拓哉と香取慎吾のSMAPメンバー2人が同じクールに登板するなど、話題作が目白押しだ。多くの視聴者は、連続ドラマを見る際、初回を見て次回以降も見るかどうかを判断する。初回は“ご祝儀”で、第2回の視聴率がドラマの命運を握っているといっても過言ではない。そこで20~22時台に放送されている民放ドラマについて、初回と第2回の視聴率を比較検証し、“ご祝儀”を検証してみよう。

 秋ドラマの中で初回視聴率1位に輝いたのは、水谷豊主演の『相棒』で、19.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)という初回としてはシリーズ最高視聴率を記録。第2回では17.3%と下がってしまったが、根強い人気を誇るシリーズだけに、最終話までにトップに返り咲く可能性も強そうだ。

 『相棒』に次ぐ2位となったのは、18.6%を獲得した米倉涼子の『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)だった。第2回では17.6%と少しダウンしてしまったが、米倉はこれまで、松本清張3部作(『黒革の手帖』『けものみち』『わるいやつら』)や、後に映画化もされた『交渉人~THE NEGOTIATOR~』で主演を務めるなど、同局と“相性がいい”といわれている。今後も高視聴率を維持できるかが見ものだ。

 そして3番手となったのは、初回16.9%を記録した木村拓哉主演の『PRICELESS~あるわけねぇだろ、んなもん!~』(フジテレビ系)。これまで作品を通してさまざまな職業を演じてきた木村だが、今回は身に覚えのない罪を着せられて会社を解雇され、極貧生活を送ることになった主人公という意外な設定。プロ野球クライマックスシリーズと放送時間が重なったことで数字が伸び悩んだ第1話に比べ、第2話では18.8%と上昇。今後の展開次第で、トップ争いを繰り広げるテレ朝ドラマ2本を追い越すことはできるのだろうか。

 初回と第2回で16~19%を獲得している上位3作品だが、そのほかの作品は一桁台から13%台の間という、微妙な数字を記録しているのが、今期ドラマの特徴。特に大きな差が開いてしまったのは、初回視聴率では14.0%を取ったものの、第2回では9.4%と大幅に下降した深田恭子主演の『TOKYOエアポート~東京空港管制保安部』(フジテレビ系)。

 同枠のドラマでは『家族のうた』が低視聴率により打ち切りとなったことも記憶に新しく、芦田愛菜で巻き返しを図った次枠の『ビューティフルレイン』も平均視聴率10.1%と、ギリギリ二桁に届いた程度。昨年1月からフジテレビNEXTで放送され、好評を得た『TOKYO コントロール』の2年後を描いた続編として、地上波で放送が決定した『TOKYOエアポート』だが、1話と2話で-4.6%という一番大きな開きが生じてしまった。

 視聴率下降の原因としては、日本テレビ系で午後19時から21時49分にかけてプロ野球クライマックスシリーズが放送されていたこと、また香取と山下智久が共演する『MONSTERS』(TBS系)が初回放送を迎えたことにあるのかもしれない。

 このほかにも、映画監督・是枝裕和が民放のテレビドラマ初監督・初脚本を手がける、阿部寛主演の『ゴーイングマイホーム』は、山口智子の復帰作として話題を呼び、初回こそ13.0%を獲得したものの、第2回では8.9%と一桁台に突入。先述の山口をはじめ、約10年ぶりに民放のテレビドラマに出演する宮崎あおい、西田敏行ら豪華キャストが話題を集め、オリコンの「2012年10月期 ドラマ期待度ランキング」では1位となったのだが、結果的に数字がどこまで下がってしまうのだろうか。

 また、高知県四万十川を舞台にした、生田斗真主演の青春群像劇『遅咲きのヒマワリ~ボクの人生、リニューアル』(フジテレビ系)も初回は13.5%だったが、2話では9.9%と-3.6%下降してしまった。

 以上により、初回“ご祝儀”が多かった秋ドラマには、『TOKYOエアポート』『ゴーイングマイホーム』『遅咲きのヒマワリ~ボクの人生、リニューアル』の3作品が挙げられるだろう。

 一方、数字に大きな変化はないが、注目作の1つである『MONSTERS』は、初回が13.8%という“微妙”な視聴率からのスタート。第2回は13.4%と、さほど差はなかったが、人気ジャニーズタレント同士の共演で、数字や内容に期待が持たれていた中でこの数字は、ファンにとってはショックかもしれない。

 秋ドラマの視聴率争いはどのような展開を迎えるのか、今後も見守っていきたい。

【秋ドラマ(20~22時台)初回・第2回視聴率一覧】
月曜20時『パーフェクト・ブルー』(TBS系)9.0%‐7.1%
月曜21時『PRICELESS~あるわけねぇだろ、んなもん!~』(フジテレビ系)16.9%-18.8%
火曜21時『遅咲きのヒマワリ~ボクの人生、リニューアル』(フジテレビ系)13.5%-9.9%
火曜22時『ゴーイングマイホーム』(フジテレビ系)13.0%-8.9%
水曜21時『相棒 season 11』(テレビ朝日系) 19.9%-17.3%
水曜22時『東京全力少女』(日本テレビ系)9.0%-8.2%
木曜20時『捜査地図の女』(テレビ朝日系)11.2%-12.1%
木曜21時『レジデント~5人の研修医~』(TBS系)8.4%-6.2%
木曜21時『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)18.6%-17.6%
木曜22時『結婚しない』(フジテレビ系)13.0%-13.6%
金曜22時『大奥 ~誕生~[有功・家光篇]』(TBS系)11.6%-10.6%
土曜21時『悪夢ちゃん』(日本テレビ系)13.6%-10.7%
日曜21時『MONSTERS』(TBS系)13.8%-13.4%
日曜21時『TOKYOエアポート~東京空港管制保安部~』(フジテレビ系)14.0%-9.4%

最終更新:2012/11/09 11:45
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