ミュージシャンは避けられない? 相次ぐ聴力障害の告白と苦悩
「エレファントカシマシ」ボーカルの宮本浩次が難聴のため、ライブ活動を無期延期すると発表してファンの衝撃を与えた。難聴は場合によってはすぐに回復するケースもあるというが、手術を受けたことやそれを敢えて公表したことについて、各方面から心配の声が上がっている。
難聴にかかると音の大きさや音程がズレて聞こえてしまうため、歌唱を行うのは非常に難しくなってしまう。近年ではバンドボーカル担当では「DIR EN GREY」の京、「サカナクション」の山口一郎らが難聴を告白。ソロアーティストでも浜崎あゆみや「Wink」在籍時代の相田翔子、藤あや子、また中島美嘉も聴力障害を発表して大きな話題となっていた。
「なかでも浜崎は2000年の公表当時、治療休暇も取らなかったことから『同情引くために公表したのでは』などとネット上で叩かれていました。しかし先日、浜崎が音楽番組に出演していた際にはピッチがグチャグチャで、『ああ、やっぱり治っていないんだな』と改めて感じてしまいました」(芸能プロ関係者)
浜崎はその後08年、ファンクラブの会員向けブログ内で左耳の聴覚が失われ、生涯完治はないことを告白している。本来の歌唱が今後一生行えないに等しいと歌手が告白することは、恐怖と覚悟が必要なことだろう。
「難聴に関しては発覚と同時に表立った活動は控えて、治療に集中するアーティストは実は何人もいるんです。しかし『完全ではない状態を隠して歌う』ことや『ステージに立てない期間が続いてしまう』ことが許せず、ファンのためにも包み隠さず公表するケースも、やはり多く存在します。歌声だけでなく、自分の考えや気持ちもファンの心に届いて欲しい、という誠実な気持ちが公表へと繋がるのでは」(同)
ファンに対するして真摯な思いから敢えて公表すること、また公表せずに治療に集中し、完璧な状態を取り戻すまで活動を控えること。どちらもファンに対して、誠意のある態度と言えるのではないだろうか。