「ひな壇は韓流タレント中心に」という構想が一変、TV界と韓流の今
日韓の関係悪化の影響により、韓流離れが加速する現在のテレビ業界。しかし、2年ほど前には広告代理店を中心に「ゴールデンタイムの番組には韓国人タレントを使用する」流れが作られていたという。現在は吉本興業所属の芸人が幅を利かせる“ひな壇タレント”を、そっくり韓流と入れ替えるという計画だったそうだ。
日本国内で、KARAや少女時代がブレークした2010年。日本音楽事業者協会会長で「尾木プロ」社長の尾木徹氏が、K-POPアーティストの誘致に尽力したと伝えられていた。そして同時期頃から、広告代理店やテレビ局上層部の間では、こんな“定説”が存在していたという。
「2011年以降は、ゴールデンのバラエティから、吉本芸人はほとんどいなくなります。代わりにひな壇に座るのがK-POPアーティストや、韓流タレントたち。安定してレギュラー番組を続けられそうなのは明石家さんま、島田紳助、ダウンタウンくらいで、その他の芸人たちは有名無名問わず降板させていこうという方針でした」(広告代理店幹部)
ところが3月の震災で、エンタメ業界は数カ月ほど停滞状態が続くことに。その前後に日本デビューを果たしたK-POPアーティストや、バラエティに登場した韓流タレントも少なからず存在したが、テレビ出演者が大幅に入れ替わるといった事態に至ることはなかった。
「紳助は引退してしまったし、高岡蒼佑のフジテレビ韓流傾倒批判など想定外の事態はいくつも発生しました。特にネット上でのフジテレビ批判は見過ごせるレベルの話ではなく、連日の抗議デモやスポンサー企業の不買運動など、韓流に対する不安要素ばかりが高まっていきました」(同)
そして今回の竹島問題で、韓流コンテンツへの傾倒に関して沈黙を貫いてきたテレビ各局も、方針を表明。フジテレビは当面韓流ドラマの放送予定はないとし、またBS日テレの定例会見では赤座弘一社長が「韓国ドラマが多すぎるのではという声もある。少なすぎるという声はないので、今後、(韓流ドラマを)少なくしていく方向になると思う」と発言したことも話題になった。
「しかしチャン・グンソク、KARAなど、竹島問題に関してはノーコメントを貫くアーティストも多数存在しています。芸能界で本気でお金を稼ぎたい層というのは、こういう時は沈黙するもの。優秀なブレーンがついている韓流タレントたちは、ほとぼりが冷めるまで静観していくというところでしょう」(芸能プロ関係者)
さまざまなもくろみの中で密かに進行していった韓流ブームが、再びテレビを席巻する日は訪れるのだろうか?