CD売り上げがジャニーズ最低なのに……TOKIOのライブ中継に不安の声

　9月23日、東京・日本武道館で行われる全国ツアーファイナルの模様を、全国の映画館で「同時生中継」すると発表したTOKIO。

　デビュー17周年を記念したアルバム『17』（8月22日リリース）を引っさげて、全国10か所12公演を回る今回のツアー。久々の “アルバム・ツアー”であることに加え、ツアー中の9月21日にデビュー満18年を迎える記念すべきタイミングということで、メンバーも気合いが入っているようだ。

　公式リリースによれば、リーダー城島茂、そして長瀬智也も「今回のアルバムと全国ツアーは現時点における自分たちの集大成であると同時に、目前に迫った20周年へ向けての新たなるスタートだ」と口を揃えているのだが、ファンにはある心配を抱えているのだという。

「ライブを映画館で中継するのはジャニーズタレント初の試み、なんて言われてますけど、どうしてよりによってTOKIO？　って感じですよね。席が埋まらなくて映画館がガラガラになっちゃったらと思うと不安でいっぱいです」（30代のTOKIOファン）

　TOKIOといえば、昨年のライブツアーでチケットがあまりにも売れず、本来ならファンクラブ入会者しか手にできないはずの”チケット申込書”を、ファンクラブを退会した元ファンや、ファンレターや年賀状を送っただけのファンにまで送りつけるという非常手段に出たばかり。コピーではあるものの、メンバー直筆の手紙まで同封するという念の入れようで「必死過ぎる」と話題になっていた。

「今年も、会場はどこも大きいホールではないんですが、チケットがダブついているところが多 いみたいですね。岩手では公演のギリギリ10日前にもテレビで告知してましたよ。その際に『公演終了後に“特別な時間”をメンバーが企画しております。内容等については当日まで分かりませんので予めご了承ください』とか思わせぶりなメッセージまであって。握手会かなにかをするつもりかもしれないですけど、本気で焦ってるんだなって思っちゃいましたね」（20代のファン）

　ちなみに、メンバーにとっても、ファンにとっても聖地である日本武道館の公演も、いまだに3日ともチケットは完売していない。

「ジャニーズ唯一のロックバンドとして、彼ら自身は音楽方面に力を入れていきたいようですが、いかんせん曲が売れない。特に、レコード会社をユニバーサルからJ Stormに移籍してからは、ひどいですよ」（ジャニーズに詳しい記者）

　事実、ここ数年の売り上げを見てみると、2010年6月にリリースされた『―遥か―』が、土日を使った「TOKIOスペシャルDAY」を開催して（既報）売り上げを一気に伸ばし、かろうじてオリコン1位を獲得しているものの、総売上は5万枚ほど。以降、発売されたシングル曲は、11年の「NaNaNa （太陽なんていらねぇ）」が約4万枚、「見上げた流星」、12年の「羽田空港の奇跡／KIBOU」が約3万枚程度と、売り上げは下降する一方だ。

　ちなみにこれらはジャニーズグループの中で、新人も含めても最下位の数字である。

「今回のアルバム『17』は、6年ぶりのフルアルバムなんですが、初日の推定売り上げは約9,000枚とかなり厳しい状況。昨年、嵐がアルバム『Beautiful World』で初日27万枚、初週63.1万枚を売り上げたことを考えれば、雲泥の差ですよね（笑）アルバムがこれだけしか売れていない状況で、『アルバムを引っさげたツアー』と言われても……」（同）

　とはいえ、バンドとしてのTOKIOの実力は、マニアの間では高く評価されており、「リーダーのギターテクはなにげにスゴい」「ライブを見てこそTOKIOの真価がわかる」と、熱く語るファンが多いのも事実。事務所側としても、彼らのそうした一面を地方のファンにも見てほしいとの思いがあり、今回の試みを決めたのかもしれない。

　ちなみに、コンサートチケットは、指定、立ち見ともに7,800円だが、ライブシネマならば全席指定で3,500円。会場までは足を運べないけれど、 近所の映画館で半額以下なら……と思う方であれば、一見の価値はありだろう。