V・ベッカムはハブ!? 五輪閉会式を巡り、スパイス・ガールズ内で意見が対立
12日のロンドン五輪閉会式で、事前のウワサどおり再結成パフォーマンスを行い、会場を大いに沸かせたスパイス・ガールズ。ハイスピードで走るロンドン名物のタクシーの上に立ち、世界的に大ヒットした「Wannabe」「Spice Up Your Life」を熱唱した5人は、90年代の頃と顔も体形も変わっておらず、まだまだ十分に通用すると大絶賛された。だが、ここに至るまではひと悶着あったとも報じられている。
ジェリ・ハリウェル、メラニー・ブラウン(以下、メル・B)、エマ・バントン、メラニー・チズム(以下メル・C)、ヴィクトリア・ベッカムの5人全員が集結し、一夜限りの夢のパフォーマンスを実現させたスパイス・ガールズ。アラフォーとは思えぬほど若々しいルックスで、息の合ったパフォーマンスを披露してくれたが、当初はヴィクトリア抜きで出演する予定だったという。
米ゴシップ芸能サイト「RadarOnline」によると、ロンドン五輪開会式と閉会式の芸術監督を務めたダニー・ボイルは、1年半前からスパイス・ガールズに出演して欲しいと説得していたとのこと。「女性グループ史上最多の売り上げを記録(「Wannabe」)したスパイス・ガールズは、イギリス音楽の歴史において欠かせない大切な存在。スパイス・ガールズなしで、ロンドンがオリンピックを開催することはできない」とまで断言し、猛アタックした。
2001年に活動停止したスパイス・ガールズは、07年に再結成をして以来、度々、グループとして復活するのではとウワサされており、乗り気なメンバーも多いと伝えられてきた。しかし、超リッチで充実した生活を送っているヴィクトリアだけは、多忙を理由に「もうスパイス・ガールズは卒業。みんな前に進むべき」と難色を示し続けていると言われていた。今回のパフォーマンスも、自身が立ち上げたファッション・ブランドの仕事が忙しく、また、1歳になったばかりの娘を含む4人の子どもたちの育児で時間がないと、一度は断ったそうだ。
ヴィクトリア以外の4人は、世界中から注目されるオリンピックでパフォーマンスを行うことは、一生に一度のチャンスだとして、出演を熱望。ヴィクトリアなしでもスパイス・ガールズという名でパフォーマンスを行おうと意気投合し、4人で出演する方向で計画が進められた。このことを知ったヴィクトリアは「だったら出る」と必死でスケジュールを調節。こうして、めでたく5人で登場できたというのだ。
情報筋によると、ヴィクトリアはスパイス・ガールズが築いてくれた基盤に感謝しているものの、プロフェッショナルなファッション・デザイナーとして扱ってもらうには、スパイス・ガールズの名が邪魔していると感じており、距離を置きたいと思っているとのこと。しかし、彼女1人が閉会式に出ないと悪い印象を与えてしまうことは理解しており、頑張って出ることにしたのだという。
結果的に、閉会式のパフォーマンスは大成功に終わり、ヴィクトリアは「出てよかった!」と自分の決断に大満足しているそう。Twitterでも、「(私たちは)やったわ! ガールズたち、めちゃくちゃ愛しているわ!!!! xxx vb(キスキスキス ヴィクトリア・ベッカム)」と興奮気味にツイートし、溢れ出る喜びを表現していた。
「RadarOnline」によると、現在、スパイス・ガールズのリーダー的存在であるメル・Bは、今回の五輪で成功を収めた波に乗って再結成ツアーをやるしかないと主張しているとのこと。ヴィクトリア以外の4人はやる気満々だという。メル・Bは、「ハーパー(ヴィクトリアの娘)に、ガールズパワーが何なのか見せてあげるべきよ!」とヴィクトリアも引きずり込もうと説得中だというが、彼女が参加しなくても、4人で世界主要都市を廻るツアーを行う方向で話を進めているという。ツアーは、ロンドンで12月に公演となる、スパイス・ガールズのヒット曲をもとにしたミュージカル『ビバ・フォーエバー!』に合わせて開幕する可能性が高いとも報じられている。
オリンピック閉会式で2曲パフォーマンスすることと比べ、ツアーとなると数カ月間拘束されることになる。ツアーに参加すれば、間違いなく多額な契約金が払われることになるが、世界的なセレブとなったヴィクトリアが果たして「YES」というかどうか、微妙なところである。
オリンピック閉会式のパフォーマンスで終わらせたいヴィクトリアと、波に乗って一花咲かせたいメル・Bたち。スパイス・ガールズの物語はこれからも続いていくのか、今が決断の時なのだろう。