「これは本人には渡せない」! 事務所チェックで落とされるファンレターとは?
「ファンレターもらったと思ったら、なんかものすごく不幸の固まりみたいな手紙だったーーーーーーーーーーー(中略)内容がまったくわからないのに、尻軽女とか色々書かれてる><」
お笑いタレントの桜 稲垣早希が、自身のブログで誹謗中傷の手紙を受け取ったことを告白して話題になっている。切手代がもったいないから送るのはやめてほしいと叫んでいる稲垣だが、こうした手紙を芸能人が受け取ってしまうのは非常に珍しいケースなのだという。
インターネットの普及により、ブログのコメント欄やTwitterなどタレント本人に直接メッセージを送れるツールは日々増加している。それに伴い、手書きのファンレターの絶対数は減少しているそうだが、やはり熱心なファンは直筆の手紙やプレゼントを事務所宛に送付することをやめたりはしないようだ。
しかし、すべての郵便物がタレントの手に渡ることは当然あり得ない。大手芸能プロマネジャーは「内容に誹謗中傷や不適切なものが感じられれば、手紙は当然その場で処分します。女性タレントに対して自分の下半身の写真を送りつける輩まで存在しますから、場合によっては警察に届け出ることもあります」と話す。
「たとえ封筒を見る限りは普通の内容でも、それこそ刃物が入っているケースもあり得なくはないため、稲垣が誹謗中傷の手紙を読んでしまったのは事務所の手抜き業務としか思えませんね。芸風や仕事に関して厳しく批判をするといった内容のもあったりしますが、ウチの場合は、そういうものを女性タレントに渡すことはまずないですね」(前出マネジャー)
また、人気アイドルが多数在籍する中堅事務所マネジャーは、「プレゼントを頂くことも多いですが、やはり食べ物は難しい。既成品で完全密封されていたとしても、タレントはおろか、事務所スタッフでも消費はできないですね」と話す。
熱心なファンは男性だけではない。舞台を中心に活躍するイケメン俳優の担当マネジャーによれば、
「女性ファンの方から入浴剤やシャンプーなどの日用品を頂くことが多いのですが、それはタレント本人が“使った”ということをブログで報告してくれるのを期待してのようです。またウチのタレントの場合、舞台活動メインのため、ファンとの距離感が近い。ブログに『ディズニーランドに行きました』と書いただけで『今度は私と一緒に行きましょう』と、待ち合わせの日時まで指定した手紙が届いたりもします。また、打ち上げ会場の居酒屋に入ったら、周囲の席がすべてファンの女性だったなんてことも。さらに後日、彼女たちから『先日は一緒にゴハン食べてくれてありがとう』という手紙が届いて、これはさすがに本人には渡せませんでした」
こういった話を聞いていくと、「ファンレターを送る行為事態が引かれてしまう」という気がするが、前出のマネジャーたちは「やはりタレントのモチベーションをキープするためにも、目に見える形でファンが応援してくれていることがわかるファンレターはとても大切な存在」と口を揃える。チェックこそ大変になるものの、ファンレター数が増えることは大歓迎だという。
迷惑行為や犯罪などは当然ご法度だが、「自分の存在を知ってほしい」というファンの願いも決して受け入れられないわけではないようだ。節度を持った応援でタレントたちを励ましたいというファンの意思は、決して無駄にはならないことだろう。