「DispatchはSMの宣伝媒体か!」JYJのファン暴行報道で浮き上がる関係性
JYJのメンバーが追っかけファンを暴行したという報道で、8月1日、マスコミD社に対してJYJ側がソウル中央裁判所に損害賠償請求の訴訟を起こしたとの報道が流れた。D社と伏せられて報道されているが、これは2010年に設立されたインターネット専用専門の芸能メディア社“Dispatch”のことである。
事の発端は、今年3月、DispatchがJYJのキム・ジェジュンとパク・ユチョンがファンに対して暴行、暴言を吐いている証拠として、それらの音声が録音されたファイルを公開したことによる。キム・ジェジュンの音声ファイルとされているものには、ジェジュンの暴言とともに、ファンを殴っている音とファンのうめき声が10分あまりにわたって録音されていた。
JYJ側は、これらの音声ファイルがまったく根拠のないものであり、また恣意的に内容を編集された跡も見受けられるとして、名誉棄損およびプライバシーの侵害にあたる行為であると判断。訴訟に踏み切った。
ところで、このDispatch、韓国のファンの間でもSMエンターテインメント寄りであるとして知られているマスコミである。SMといえば、JYJが東方神起の頃に所属していた事務所であり、東方神起、少女時代、SUPER JUNIOR、SHINeeらK-POPのトップアイドルを抱える最大手でもある。テレビ局しかり、マスコミしかり、芸能界の事務所パワーは無視できない。それが最大手のSM相手となればなおさらだ。JYJはそのSMと関係がこじれている状態にあるため、必然的にマスコミの餌食になりやすいといえるだろう。
だが面白いのは、SMと並んで大手のYGエンターテインメントに対しても、Dispatchが中傷記事を出している点。こうなると、事務所パワーというよりは、やはりSMとのつながりを感じざるを得ない。ちなみにDispatchが、これまで出したSM関連記事の中で唯一、スキャンダラスに報道をしたのが、少女時代のジェシカと2PM(JYPエンターテインメント所属)のテギョンとのブランチデート現場の独占写真だ。しかし、隠し撮りのように見せていながら、あまりに画質のいい写真と、ヘアメイクがバッチリの2人の姿に、事務所によるヤラセ記事だと疑う声もある。韓国のネットユーザーの間からは、「DispatchはSM宣伝媒体か」と揶揄する声も上がっている。JYJのファン暴行報道についても、事実の部分はありながらも過剰な報道がなされたのではないかというファンも多い。
韓国は日本以上に芸能事務所間での覇権争いが激しいといわれており、今回の件もその1つの現れといえるだろう。