Facebook株が1,200億円に大化け! ボノが世界一リッチなロックスターに
18日に米ナスダック市場に新規株式上場したことにより、時価総額が1,000億ドル超えしたSNS大手Facebook。同社が株式上場したことにより、1,000人以上が億万長者になったと伝えられており、アメリカはちょっとしたお祭り騒ぎになっている。3年前にFacebookの株を2.3%購入したU2のボノも、一気に資産が増え、最悪投資家という汚名を返上。ポール・マッカートニーを抑えて、世界一リッチなロックスターに躍り出たと報じられた。
ボノは2009年に、自身の資産運用会社エレヴェーション・パートナーズを通して、Facebookの未公開株を9,000万ドル(約69億円)購入。全株式総数の2.3% に当たる株を取得した。当時、多くの金融メディアは、Facebookにはそれほどの収益力がないと見ており、ボノの投資を「無駄なもの」だと酷評。これまで彼が会社を通して投資してきた、「フォーブス・メディア」や「Move.com」同様、大損する可能性が高いと報じた。ちなみに、「Move.com」には1億ドル(約79億円)投資しているが、50%以上の損失を出したと伝えられている。
しかし、そんな過去の汚点も今回Facebookが株式上場したことで、すべてチャラに。3年前に9,000万ドルで購入したFacebookの株は、なんと15億ドル(約1,200億円)に大化けし、これまで世界一金持ちなロックスターだった、10億5,000万ドル(約831億円)の資産を持つポール・マッカートニーを越え、トップに君臨したと大々的に報じられた。
この報道を受け、ボノは米「MSNBC today」のインタビューで「報道に反するが、私は現時点では億万長者ではない。ビートルズよりも金持ちになることもない」と発言。ロック界の神とも呼ばれている特別な存在のビートルズは、何がなんでも常に一番なのだと敬意を払った。
ボノは続けて、「(私の資産運用会社である)エレヴェーション・パートナーズは、自分だけでなく、投資家の資産や寄付金など集って投資しているんだ。儲けを得るということはとても良いことだと思っているよ……本当に恵まれていると感じている」と述べ、自分一人の儲けではないことを強調。「自分は、妻に養ってもらっていた20歳の時も“オレって金持ちだな”って感じていたんだよ」とも述べ、お金がなくても愛する人に応援してもらいながら、好きなことができれば、それだけでリッチな気分になれるものだと語った。
また、Facebookについては「素晴らしい。とても賢いチームだと思う」と絶賛。「人をつなぐのはテクノロジーだ」とも言い、今後もテクノロジー系の会社に投資していくことを示唆した。
米金融メディアは、2年前にボノのことを「最悪な投資家」と伝えていた。「フォーブス・メディア」や「Move.com」だけでなく、ボノが投資した、ブロードウェイ史上最高額の製作費をかけたミュージカル『スパイダーマン』はケガ人続出と相次ぐトラブルに見舞われ、もう彼は投資などしない方がよいと陰口を叩かれるようにもなっていた。しかし、Facebook上場により状況は一転。みなが、ボノの投資眼力を素晴らしいと褒めたたえるようになったのだ。
負けばかりが目立つボノの投資だが、実は、Facebook以外でも利益を得ている。レビューを不正に操作し、ねだりネタに使ったとして集団訴訟を起こされた地域別飲食店検索サイト「YELP」にも投資。この時も「見る目がない」と書かれたが、YELPは今年3月にニューヨーク証券取引所で新規株式公開した際、好調な滑り出しを切っており、ボノに大きな利益をもたらしている。また、iPhoneやアンドロイドに押され大損を出していたモバイル機器「Palm」社への投資も、最終的に「ヒューレット・パッカード」が12億ドル(約950億円)で「Palm」を買収したことにより、2,500万ドル(約19億円)の利益を得るまで巻き返した。このように、ここ最近は勝ちが続いているのである。
今年4月には、インターネットストレージサービスの「Dropbox」へ、個人的にスタートアップ投資することを公にしており話題となったボノ。友人からの勧めであったとはいえ、「Dropbox」の能力を高く買った彼はセンスの高い一流投資家なのだろう。
ボノのように感性の鋭いセレブたちが、企業に投資するケースは、年々増えている。レディー・ガガとカニエ・ウエストは、ソーシャル・ミュージック・プラットホームの「Turntable.fm」にスタートアップ投資、レオナルド・ディカプリはモバイル写真共有アプリ「Mobli」にスタートアップ投資、「MySpace」や「Stipple」に投資していることで知られるジャスティン・ティンバーレイクは写真ウェブサイト「Dekko」にもスタートアップ投資している。また、アシュトン・カッチャーは、新感覚SNSサイト「foursquare」やグループチャット・アプリを開発している「GroupMe」など、なんと10社を越える企業にスタートアップ投資しているのだ。
投資ブームに沸いているといっても過言ではないハリウッド。果たして、ボノを超える億万長者は誕生するのだろうか。今後が楽しみである。
素人が手を出して勝つ確率なんて……
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