R・ギア、『プリティ・ウーマン』へのネガティブ発言をめぐり、雑誌側と対立
日本で放送される新コマーシャルで、映画『男はつらいよ』の寅さんに扮し話題となっているリチャード・ギアが、爆弾発言を投下したことで注目を集めている。ダンディなイメージを定着させ、ハリウッド俳優としての格を大幅に上げてくれた出世作『プリティ・ウーマン』(1990)のことを、「まぬけな恋愛コメディー」とこき下ろし、世界金融危機を引き起こすきっかけは演じたキャラクターにある批難したのだ。
リチャードは、名門マサチューセッツ大学で哲学を学んでいたころに俳優を志し中退。しかし役者としての芽はなかなか出ず、31歳の時に“金持ちの婦人と寝て稼ぐ”役を演じた『アメリカン・ジゴロ』(1980)でブレイク。映画『愛と青春の旅だち』(1982)でも、ヌードシーンや官能的なセックスシーンが話題になり、エロかっこいい役を演じさせたらピカイチといわれるようになった。しかし『プリティ・ウーマン』で、そのイメージを払拭させることに見事成功。エリート役、セクシーな紳士役を演じさせたら右に出るものはいないいわれるようになり、1991年にスーパーモデルだったシンディ・クロフォードと結婚した時には、一流カップルの誕生でファンを喜ばせた。チベット仏教信者で人道主義者であることさえも、エリートなイメージ通りだと世の女性をうっとりとさせている。このように、『プリティ・ウーマン』に出演したからこそ、今日のステータスを手に入れたといっても過言ではないのだが、リチャードは、この出世作のことをバッサリと斬ったのである。
豪女性誌「Woman’s Day」の独占インタビューに応じたリチャードは、『プリティ・ウーマン』のことについて聞かれると「あれは、自分にとって最も好きじゃない映画だ」と断言。「あの作品についてよく聞かれるんだけど、もうあまり覚えていないんだよ。本当にまぬけな恋愛コメディーだったしね」と述べ、「『Arbitrage』の方が何倍も真面目な映画さ。因果関係もしっかりと組み込まれているしね」と新作映画のことを宣伝した。
また、『プリティ・ウーマン』で演じた、“利己的で自分勝手なウォールストリート・タイプの男”エドワード・ルイスが、世界金融危機を引き起こす一端を担ったとも発言。「企業買収を繰り返す実業家、ビジネスエリートたち、イコール、派手で威勢がいいというイメージを植えつけてしまった。あれは本当に間違っていたし、まずいことをしたと思う」と言い、「幸いなことに、今では誰もが彼らのことを疑い深い目で見るようになったけどね」と皮肉った。
このインタビュー内容がネット上に流れると、リチャードのスポークスマンは「すべてウソ。大ウソだ。そもそも彼はオーストラリアの雑誌のインタビューなんて受けていない」という声明を発表。驚いた「Woman’s Day」も即時に反論声明文を発表し、「インタビュー記事を執筆したジャーナリスト、ヘンリー・ミラーは、サンダンス映画祭で『Arbitrage』がプレミア上映される前後にインタビューを行っている」とし、記事の内容は捏造したものではないことを主張した。
金で買った娼婦と真剣恋愛するウブなアラフォー男性を演じた映画のことを、公開から30年以上経った今でも、しつこく聞かれれば嫌気が差してしまうことは理解できなくもない。インタビュー記事には、リチャードのことを「気難しいスター」だと書かれており、もしかしたら、その表現に気分を害したのかもしれない。しかし、『プリティ・ウーマン』がなかったら、恐らくゴールデン・グローブ主演男優賞を獲得した『シカゴ』はオファーされなかっただろうし、『Shall We Dance?』や『HACHI 約束の犬 』にも出ていなかっただろう。
リチャード自身はこのインタビュー記事に関して沈黙を守っているが、近日中に何かしらのコメントを出すものとみられている。釈明するのか開き直るのか、ノーコメントを貫き通すのか、今後の言動が注目される。
寅さんを演じると、もれなく「Domani」からオファーがきます……
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